著者
酒井 美枝 伊藤 義徳 甲田 宗良 武藤 崇
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 = Japanese journal of behavior therapy (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-11, 2013-01-31
参考文献数
27

「創造的絶望(絶望から始めよう) : Creative Hopelessness(CH)」とは、不快な私的事象を制御することへの動機づけの低減を目的としたアクセプタンス&コミットメント・セラピーにおける治療段階、および、その介入によって獲得されたクライエントの姿勢を指す。CHの獲得の効果を検討した研究はなく、その理由としてその弁別法がない点が挙げられた。そこで、本研究では、行動分析学における「言行一致」を用いて、CHの獲得を弁別し、その効果を検討することを目的とした。社会的場面への回避傾向の高い大学生17名に対して、CH Rationale(講義とエクササイズ)を実施した。結果として、CHが獲得された言行一致群は他群と比べ、介入後のRationaleに関する習得度が最終的に高くなる傾向が示唆された。また、言行一致群では介入前後で社会的場面への苦痛度や精神的健康が改善することが示された。

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@epitaph3 「創造的絶望Creative Hopelessness 」という考え方が役に立つかもしれません。私はこの考え方にかなり救われました。 https://t.co/Odp8izLbiR
これだったかな,ちゃんと読み直してみよう →Creative Hopelessness獲得の効果 : 言行一致の枠組みからの検討 http://t.co/ZmdtmEyARo

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