著者
田村 直樹
出版者
関西外国語大学
雑誌
研究論集 (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.39-54, 2013-09

本稿の目的は、社会学のエスノメソドロジーに依拠した質的方法によって、定量調査やインタビューといった方法では十分に見いだせない消費の問題を探求し、商品開発に活かせるアプローチを提示することである。このアプローチをテクスト連接分析と呼ぶ。これは、消費者本人の語りおよび周囲の語りをもヒアリングし、それぞれがどのような語りの連接をしているのかを分析するものである。アンケートの数字には表れない水面下の消費者の購買心理パターンを解明するためには、消費者個人の消費傾向を見ていく必要がある。特に、消費者本人が商品に対してどのような語りをしているのか、周囲の人々がどのようにその人物を語るのか、という「語り(テクスト)」を分析していくことを重視する。こうした質的調査を商品開発に活かすことで、マーケティング競争のための筋書きを描く新たな可能性が提示できると考えられる。

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