- 著者
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田中 敬一
- 出版者
- 公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
- 雑誌
- オペレーションズ・リサーチ (ISSN:00303674)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.3, pp.138-143, 2015-03
ファイナンスの話題から1次元拡散過程の最適停止問題の基本的な解法について論じる.初到達時刻に深く関連する関数を用いた変数変換により,ある関数のグラフから継続領域・停止領域の識別が視覚的に可能となり,議論が見通しよくなる.また,一定条件下で,価値関数の有界性や最適停止時刻の存在・構成が保証されているので有用である.具体例として,リアルオプション,アメリカ型オプション,保有証券の最適売却戦略の問題を議論する.