著者
酒井 浩介
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.47-58, 2009

一九二〇年代の新潮合評会の佐藤春夫と久米正雄の会話の記録の不備を手掛りとして座談会と速記の関係に着目し、帝国議会議事速記録(一八九〇)から小林秀雄までを射程に座談会の批評的な意義を考察する。座談会とは会話を活字として現前させようという欲望によって生み出された言説のトラブルなのであり、それは書き言葉の無意識として現れ、言文一致という形で整除された近代文学にひびを入れることで批評性を獲得するのである。

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夜読①:内容から派生して考えるにツイッターは呟きや囀りといった語り言葉の文章断片と表現されがちだが、そもそも「語り口風」の文切片だと考えるとき「語り口風」であるがゆえに巻き込み作動させてしまうトラブルの多さというのは座談同様にあるのだろうなと思った。 https://t.co/09smDLBWCg
これか… CiNii 論文 -  トラブルとして記録される会話 : 新潮合評会に見る座談会の批評性 https://t.co/GB4xf7WhT8 #CiNii
>一九二〇年代の新潮合評会の佐藤春夫と久米正雄の会話の記録の不備を手掛りとして座談会と速記の関係に着目 https://t.co/oJYZG9RzWx 直接は関係ないけど興味深い論文があったのでメモ

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