著者
山本 忠行 Tadayuki Yamamoto
出版者
創価大学通信教育部学会
雑誌
通信教育部論集 (ISSN:13442511)
巻号頁・発行日
no.16, pp.69-89, 2013-08

「直接法」をめぐる議論は、単に媒介語を使用するかどうかという点に矮小化されがちである。しかし、19世紀末に始まった言語改革運動、すなわち文法訳読法からグアン法やオーラル・メソッドへの転換は、説明と翻訳による理解を重視する「事柄教育」から、インタラクションを通じて、学習者自らが意味を察し、類推によって表現法をつかみ取る「表現教育」への転換であり、言語教育観そのものの革命であった。それは現代の外国語教授法と共通する考え方に根ざしており、創価教育の目指す知識伝授型教育からの脱却を意味するものでもある。

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CiNii 論文 -  日本語直接教授法再考 : 創造的日本語教育をめざして (岸野文雄教授 佐瀬一男教授 退職記念号) https://t.co/NZNQYEijg7 #CiNii >目標言語で教師が話せば「直接法」になるわけではない

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