著者
鎌田 晶子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.78-89, 2007

「透明性の錯覚」(Gilovich, Savitsky, & Medvec, 1998)とは,自分の内的状態が他者に実際以上に明らかになっていると過大評価する傾向である。本研究では,行為者がひとつだけ味の異なる飲み物を観察者に言い当てられないように飲むというGilovich et al.(1998; Study 2)の手続きに基づいて3つの実験を行った。研究1a(<i>n</i>=45)では,Gilovichらの追試を行い,日本の大学生においても行為者の透明性の錯覚が同様に認められることを確認した。研究1b(<i>n</i>=46)では,同様の課題で1対1の対面条件を設定し実験を行ったが,透明性の錯覚は消滅せず,研究1aの結果が実験上のアーチファクトではないことを明らかにした。研究2(<i>n</i>=116)では,係留点が透明性の錯覚に与える影響について検討するため,行為者の主観的な衝撃度を操作した。その結果,衝撃の強さが行為者の透明性の錯覚量に影響を与える傾向が示された。これは,透明性の錯覚の発生メカニズムとして係留・調整効果を支持するものであった。行為者―観察者の対人相互作用における主観性や認知的バイアスについて考察した。<br>

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今日の聞いた色々な錯覚の中で透明性な錯覚ってのが面白かった。これ、対人じゃないものにもありそう。 https://t.co/DYRDgdLHXf
@kosugitti 本当だ!! いや、実は某研究で「まずい飲み物」刺激として使用されていたんです。 http://t.co/AkdU3gYXLY

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