著者
多田 幸雄 山脇 一郎 上田 修一 松本 宏 松浦 直資 安本 三治 江田 昭英 堀 幹夫
出版者
情報計算化学生物学会(CBI学会)
雑誌
CBIジャーナル (ISSN:13476297)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.84-93, 2001

スルホニウム化合物の物理化学的性質とその生物活性との相関を明らかにする目的で、スルホニウム化合物に特徴的な性質である H-D 交換およびメチル基転移反応速度を調べた。その結果H-D 交換およびメチル基の転移反応速度と急性毒性(LD<SUB></FONT SIZE=-1>50</FONT></SUB>)の間に良好な相関があった。医薬品の開発において毒性をコントロールすることは非常に重要なことである。メチル基の高い反応性は急性毒性の面から望ましくない、従ってこれらスルホニウム化合物において、硫黄原子の置換基として不飽和炭素を持たない化合物が毒性軽減の面から望ましかった。さらに、OH 基もしくは COOH 基は大幅に毒性を軽減した。これらの毒性軽減に関する情報は抗アレルギー薬である Suplatast Tosilate の分子設計に用いられた。

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