- 著者
 
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             大竹 真紀子
             
             廣井 孝弘
             
             中村 良介
             
             武田 弘
             
             荒井 朋子
             
             横田 康弘
             
             春山 純一
             
             諸田 智克
             
             松永 恒雄
             
             宮本 英昭
             
             本田 親寿
             
             小川 佳子
             
             平田 成
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人日本鉱物科学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本鉱物科学会年会講演要旨集
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.2009, pp.23, 2009 
 
          
          
          
        
        
        
        マルチバンドイメージャは月周回衛星かぐや観測機器の1つであり、高度100kmの軌道から可視・近赤外波長域、合計9バンドの月面分光画像を取得する。本研究では、MIの高い月面空間分解能とS/Nを生かして月上部地殻の組成を推定した。解析対象として、月全球のクレータ約70個を直径や年代等の条件により選定・解析し、詳細な鉱物含有量比推定を行った。結果、最終選別した約30箇所のうち高地地域の直径30km以上の全クレータ(20箇所)で、極端に斜長石に富んだ(斜長石含有量が98vol.%程度以上の)岩層の分布が観測された。また、これら岩層は深さ4から30kmに分布する。月高地地域の上部地殻は、この極端に斜長石に富んだ層で構成されると考えられ、このような組成の地殻を形成するために非常に効率的なマグマからの斜長石結晶の分離プロセスが必要となることを示唆している。