著者
栗山 浩一 庄子 康 柘植 隆宏
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.129, 2018

<p>近年,複数の地域で国立公園指定や世界遺産登録が続いている。国立公園指定については,2014年3月慶良間諸島,2016年9月やんばる,そして2017年3月奄美群島国立公園が新たに指定された。一方,世界遺産については2013年に富士山が世界文化遺産に登録され,現在は奄美・沖縄が世界自然遺産への登録を目指している。こうした国立公園指定や世界遺産登録により観光地としての魅力度が高まり,観光客数が増加することが期待されている。本研究では,国立公園指定の前後の観光客の変化を分析し,国立公園指定が観光価値にどのように影響するのかを分析する。全国の一般市民を対象に国立公園の利用についてアンケート調査を2013年から継続して実施し,国立公園指定の前後における公園利用の変化をトラベルコスト法により分析した。その結果,国立公園の指定直後には影響は少ないものの,翌年から観光価値が上昇することが示され,国立公園指定が観光価値に大きな影響をもたらすことが分かった。また国立公園指定は指定された地域だけではなく,周辺の国立公園にも影響することが示された。この分析結果をもとに国立公園の魅力度を改善するための今後の課題について議論する。</p>

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富士山が世界遺産に登録されたことにより生じた影響について調べている。 入山者数の変化や周辺地域の経済効果、環境面など、あらゆる影響を調べたい。

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