- 著者
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白峰 旬
- 出版者
- 別府大学大学院文学研究科
- 雑誌
- 別府大学大学院紀要 (ISSN:13450530)
- 巻号頁・発行日
- no.14, pp.57-76, 2012-03
従来の通説では、"小山評定"は、慶長5年7月25日、徳川家康が上杉討伐のために東下した諸将を小山(下野国=現栃木県小山市)に招集して、上杉討伐の中止と諸将の西上を決定した軍議として有名であり、これまで関ヶ原の戦いに関する研究史において、動かしようのない"歴史的事実"として通説化して扱われてきた。しかし、本稿では一次史料の詳細な内容検討により、これまで通説で肯定されてきた"小山評定"が歴史的事実ではなく、フィクションであることを論証し、フィクションとしての"小山評定"が江戸時代に捏造された背景についても論及した。