著者
メジアニ ヤーヤムバラク
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

トランジスタ内に生じるプラズラモン共鳴を利用したテラヘルツ(THz)帯動作デバイスの研究開発が活発化している。プラズモンの共鳴周波数は電子密度、ドリフト速度、およびゲート長によって定まる。プラズモン共鳴は、THz帯電磁波(THz波)放射源となるとともに、プラズモンの非線形性によって、注入THz波によるプラズモン励起によって整流効果が得られることが理論的に示されている。本研究では、小型集積化プロセス技術が利用可能な半導体材料を用いて開発した回折格子状HEMTをTHz帯電磁波の検出器として利用し、実験的にTHz波検出とその構造・材料依存性を明らかにした。
著者
花辺 充広 金子 真也 メジアニ ヤーヤ ムバラク 尾辻 泰一 佐野 栄一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.403, pp.83-88, 2006-12-01

InGaP/InGaAs/GaAs高電子移動度トランジスタに二重入れ子型回折格子ゲートと縦型共振器構造を導入したテラヘルツ帯プラズモン共鳴フォトミキサーを試作した。1.5μm帯の単光波連続光(CW)入力、4.0THzの差周波成分を有する二光波CW入力に対する光応答特性を測定した結果、それぞれ光励起二次元プラズモンによる自己共鳴発振、差周波成分による注入同期共鳴発振に相当する明瞭なピーク特性が得られた。さらに、1.5μm帯、70fsパルス光入力に対する電界応答を反射型電気光学サンプリング法により測定した。得られた放射スペクトルには、明瞭なプラズモン振動モードが確認できた。室温条件においてフォトミキサーからのテラヘルツ波放射の観測に成功した。