著者
河合 靖 佐野 愛子 小林 由子 飯田 真紀 横山 吉樹 河合 剛 山田 智久 杉江 聡子 三ツ木 真実
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01 (Released:2015-04-16)

本研究は、東アジア圏の国際的な人口流動性が高まり、欧州のような複言語主義的多層言語環境が出現するという予想のもとに、多言語社会香港の言語教育政策、日本人子女教育、第二言語教育、使用言語の言語学的考察、香港と日本の学生による言語交換などを通して、日本が多層言語環境化する際の課題に示唆を得ることを目的としている。香港の言語教育政策は、学校群に分けて英語、広東語を教育言語としてどの割合で用いるか差をつけてきている(バンドシステム)が、その変遷の実態については不明な点が多い。今回、各年齢層の香港在住者にインタビューを実施することで、これまで報告資料による伝え聞きであった状況を徐々に脱却できる可能性が見えてきた。また、日本人コミュニティへの聞き取り等をもとに、香港では教育の選択肢が豊富で、また、香港の人々が複数言語能力を身に付けることに貪欲な様子が見えてきた。あわせて、香港の日本語学習者が日本のポップカルチャーに対する興味を学習の強い動機づけにしていることや、日本語と広東語の終助詞に相似的特徴が見られるなど、日本と香港をつなぐ興味深い事実を考察できた。さらに、香港と日本の大学生が言語交換学習を行うことで、第二言語不安の解消や積極的な言語活動への参加が促進される可能性が示唆された。この2年間に、英国のEU離脱、米国・仏国大統領選などで、言語・文化の多様化に対する反動的な動きが世界的に顕在化してきているとされる。科学技術の発達にともない、人口移動と異文化・異言語の交流が加速度的に進む時代である。人類がアフリカ大陸から拡散する過程で、異なる言語集団と交流する必要性が生まれたはずである。多層言語環境は、太古の人類が直面した進化上の問題であって、そこには種としての人類の発展や人間社会理解の鍵が含まれていると思われる。この研究が、そうした視点で言語と人類の関係をとらえる発端になることを願う。
著者
杉江 聡子 三ツ木 真実
出版者
教育システム情報学会
雑誌
教育システム情報学会誌 (ISSN:13414135)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.160-170, 2015-04-01

Most of the previous research about ICT utilization in Chinese education and learning has mainly been focused on e-learning material development, content development, and quantitative analysis of learners’ grammatical knowledge. There have been few researches that analyzed the effectiveness of distance learning on high school Chinese classes. In this study, Chinese classes were practiced in high school with blended learning interactional design, which utilized the distance learning between Japan and China. In addition, this practice was based on the theories of human centered design and motivational design for learning. This study aimed to explore the learners’ learning experience and its interpretation by analyzing the learning achievement of learners with the mixed methods.