著者
河合 靖 佐野 愛子 小林 由子 飯田 真紀 横山 吉樹 河合 剛 山田 智久 杉江 聡子 三ツ木 真実 今泉 智子 萬 美保
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は,東アジア圏における多層言語環境での複言語主義的な言語政策や人材育成の必要性の考察である。香港では多層言語環境が人々に日本と異なる影響を与えている。言語とコミュニケーション,言語教育政策と学習者,教育と技術の三つの視点からその影響を見ることで,多層言語環境化する日本が考えるべき問題を洞察した。日本がモノリンガル社会の心的制約を克服して,複言語主義的社会モデルに移行し,複数言語を行き来する態度と能力を持つトランスランゲージング的人材を育成するための知見が得られた。本研究の研究成果は,研究成果報告書(250頁)として編集・印刷された。
著者
飯田 真紀
出版者
Tokyo University (東京大学)
巻号頁・発行日
2005-03-24

126p.
著者
飯田 真紀
出版者
The Chinese Linguistic Society of Japan
雑誌
中国語学 (ISSN:05780969)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.254, pp.143-163, 2007

本稿は広東語の文末モダリティ助詞a3及びwo3の意味機能を主に論じたもので、その際に〈声〉と〈情報〉という対立概念を提出し、その有効性を他の文末助詞の分析においても証明しようというものである。 本稿はまず、a3とwo3の文末助詞体系における位置付け並びに文法的振る舞いから、その意味機能が発話 (utterance) の聞き手への (一方的) 発信伝達であることを導き出し、両者の違いはそれらが発信伝達する発話の種類が、a3は〈声〉、wo3は〈情報〉であると結論付けた。さらに、a3やwo3と音形式が類似する別の文末助詞a4、wo4、a5、wo5の意味機能分析にも〈声〉と〈情報〉の対立が応用できることを論じた。