著者
安井 希子 三浦 雅展 片岡 章俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.95, no.3, pp.578-587, 2012-03-01

振幅変調された純音や広帯域雑音のみを対象としたFluctuation Strength(FS)の推定方法がこれまでに報告されているが,工事や交通などの身近な騒音を対象としたものは報告されていない.そこでこの研究では,オートバイ排気音を対象としたFSの推定方法を提案している.なお,オートバイ排気音は不均一な変動を含んでおり,その変動を考慮した推定方法が過去に提案されているが,その方法ではオートバイ排気音における爆発音の振幅形状については考慮されていなかったので,それを考慮した推定方法がここで提案されている.提案方法では,記録したオートバイ排気音における爆発音の振幅形状を表す,立上り時間の長さや立下り時間の長さなどに関する計36通りのパラメータを抽出し,それらのパラメータと変動感の主観評価値を対応付けることによってFSを推定している.精度評価実験の結果,過去に提案された方法よりも,本研究で提案している方法を用いた方が,人間が知覚する変動感を適切に推定できることが確認されている.
著者
江村 伯夫 澤山 康二 三浦 雅展 柳田 益造
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.73-83, 2008-02-01
被引用文献数
1

ギター演奏においてコード列演奏は最も基本的な演奏形態の一つである。本論文では,ギター初心者を対象とし,入力されたコード列に対して,押弦時の指配置やコードチェンジ時の指の動きに対する負荷が最も軽くなるコードフォーム列を,実演奏時のミスの量から最小2乗法によって求めた負荷値に基づいて奏者に応じて決定するシステムについて述べている。本システム及びコードブックによるコードフォーム列に対する実演奏の押弦失敗率を比較する実験を行った結果,初心者にとって本システムが十分に有用であることが示されている。