著者
樋口 拓志 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.127, pp.47-52, 2008-12-12

任意の楽曲をコード (和音),リズムの観点からギター伴奏用としてボサ・ノヴァ風に編曲するシステムについて述べている.「シンコペーションとアンティシペーション」 というボサ・ノヴァ特有のリズムを用い,ジャズ理論から借用したコード・コード進行を元の楽曲に適用させることによって,完全自動でボサ・ノヴァ風に編曲するシステムを構築している.ボサ・ノヴァでない 3 曲に対する編曲出力を試験的に聴取した結果,一応の効果が得られていることを確認しているが,音楽としての品質向上が望まれる.Presented is a proto-type system that arranges a given set of melody and its corresponding chord name sequence into a guitar accompaniment score in a bossa nova style. The system consists of subsystems: one that generates the bossa nova rhythm featured with "syncopation" and "anticipation", and the other that gives chord progressions characteristic to jazz. Preliminary evaluation is conducted on system outputs for three non-bossa nova pieces, showing a taste of the genre requiring further improvements in musical quality.
著者
尾花 充 三浦 雅展 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.111, pp.47-52, 2004-11-06

メロディーに対する印象評価の際には,ゲシュタルト的輪郭を聞き手が認識することが重要であると考えられている.現存するメロディーの多くは動機が繰り返される形で構成されており,こういった形のメロディーは,繰り返された動機を何度も認識することにより記憶されやすくなるであろうと考えられる.この予測のもとに,メロディーの輪郭として類型を5種類設定し,各類型の特徴に関する評価実験を行なった.その結果,それぞれの類型が覚えやすいと感じるかどうかなどといった印象をある程度確認することができた.
著者
尾花 充 三浦 雅展 柳田 益造
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.111(2004-MUS-057), pp.47-52, 2004-11-06

メロディーに対する印象評価の際には,ゲシュタルト的輪郭を聞き手が認識することが重要であると考えられている.現存するメロディーの多くは動機が繰り返される形で構成されており,こういった形のメロディーは,繰り返された動機を何度も認識することにより記憶されやすくなるであろうと考えられる.この予測のもとに,メロディーの輪郭として類型を5種類設定し,各類型の特徴に関する評価実験を行なった.その結果,それぞれの類型が覚えやすいと感じるかどうかなどといった印象をある程度確認することができた.
著者
榎 将功 皇甫 美華 大田健紘 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.129, pp.313-318, 2007-12-21
参考文献数
9
被引用文献数
2

音声認識に,認識対象として未登録の略語を使えるようにする方法を提案している.略語の生成はいくつかの規則に従うことが知られている.本研究では,それらの規則により元の表現(原型)から簡略後の表現(略語)を自動的に生成することを考えている.規則の適用により略語の候補を多数生成し,各候補に対し,どの規則を適用して生成したか,略語の言語モデルに整合しているか,Web 上での使用頻度は多いか,の3つの基準により略語らしさとしてのスコアをつけ,上位からいくつかの候補を選んで認識対象辞書に加えるという方略を提案している.提案法により原型 40 語から略語候補を生成し,各原型につき略語らしい候補を 10 語ずつ選んだところ,約 80%の略語をカバーできている.音声認識システムに提案法を応用したところ,認識語彙の増大による認識率の低下を十分上回る略語認識ができるようになっている.Proposed is a method to generate abbriviated forms of Japan expressions to accept them as words to be recognized even in case they are unregistered for speech recognition. It is known that there are several rules to generate abbriviated forms from original expressions. Proposed is automatic generation of abbriviated forms from an original expression. The proposed method generates several tens or hundreds of candidates of an abbriviated form by applying possible generation rules to the original expression. A scoring system to prune the candidates for each original expression is designed on the following three criteria; which generation rule is adopted, accordance with the language model of abbriviation, and appearance frequency on the Internet. Candidates having score ranked within the top N are registered into the word list for recognition. To evaluate the method, the proposed method is used to generate candidates of abbriviated forms from 40 original expressions, and the system choses 10 candidates for each original expression referring to the score. About 80% of the correct abbriviations were included in the top 10 candidates. The output of the proposed method is fed to a speech recognition system yielding recognition improvement sufficiently compensating decrease of recognition rate due to enlargement of vocabulary size.
著者
三浦 雅展 尾花 充 山田 真司 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.103, pp.21-26, 2001-10-26

ここでは,音大の学生を被験者とし,音楽的な美しさ評価について和声学のバス課題許容解群を用いて調査している.その結果,音大生の中でも作曲科の学生の回答が,専門家の回答と相関が高いことが確認された.また,専門家の評価基準を実装した"音楽美評価システム(MAES)"を構築し,MAESと音大の学生とどちらが専門家の答えに類似しているかを調査したところ,MAESは作曲科専攻などの優秀な学生とほぼ同じレベルで音楽的な美しさを評価することができることが確認された.Aesthetics evaluations by music college students are investigated using allowable answers for given bass tasks for the theory of harmony. The evaluation scores by students of composition course are found to be similar to the average scores by experts in music composition. A system that can evaluate musical aesthetics is realized by introducing weights obtained from regression analysis of aesthetics evaluations through enquetes to experts. The system is called "MAES(Musical Aesthetics Evaluation System)". Comparing the outputs of MAES with the average scores by experts and students in several levels in music college, it is confirmed that MAES can evaluate musical aesthetics as the same level as excellent students.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.14(1997-MUS-024), pp.93-100, 1998-02-13

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本語の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。
著者
半田 晶寛 レアンドロディペルシア 大田健紘 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.12, pp.1-6, 2006-02-03
参考文献数
10

残響環境下で,周波数領域ICAによるブラインド音源分離を行った際,持続時間が比較的長い混合音声に対してはある程度の分離精度を得ることができるが,1秒前後の短時間混合音声に対しては十分な分離精度をあげるに至っていない.主な原因は各周波数ビンでのデータ量不足と考えられる.そこで本稿では1秒前後の短時間混合音声における短時間フーリエ変換をする際の最適な窓長とシフト幅の調査を行い,データ量不足の影響を軽減させ,さらに周波数領域ICAの後処理として各周波数ビンでWienerフィルタを適用させることで,分離精度の向上を図った.Frequency-domain ICA is effective for separating mixed speech signals of long duration but it is not the case for signals of short duration in environments having ordinary reverberation time. The main reason would be lack of data in each frequency bin. The optimal window size and shifting interval for separating short speech are investigated, and Wiener filter is adopted in each frequency bin as post-processing of frequency-domain ICA.
著者
白土 保 柳田 益造
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.426-433, 1998-06-01 (Released:2017-06-02)

継時的な音列の聴取における音程の適確さの判断に関し, 仮説:"音程はずれ検知の範ちゅう化の強さは, 言語的な音程(音程名, あるいは半音何個分の音程か, などの非知覚的情報)の予測し易さに依存する"を立てた。この仮説の妥当性を検証するため, 継時的な二つの音からなる音列を用い, 音程はずれ検知に関する聴覚実験を行った。実験では音程はずれの判断に際し, 言語的な音程に関する情報を被験者に事前に知らせる条件, 及び知らせない条件の二つの条件を設定した。実験の結果, 事前情報ありの場合はなしの場合に比べ音程はずれ検知がより範ちゅう的に行われることが示され, 先の仮説が支持された。
著者
安井 耕平 野口 忠繁 大田健紘 レアンドロ・ディ・ペルシア 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.136, pp.59-64, 2006-12-21
参考文献数
6

周波数領域独立成分分析に基づくブラインド音源分離において、近傍周波数ビンを連結することにより分離対象となる周波数ビンの関する分離行列を安定して求める周波数領域ICAの検討を行っている。Di Persiaらの提案したパーミュテーションフリーICAでは、全周波数ビンで分離行列が共通になってしまい、周波数ビン毎に最適な分離行列を生成することになっていないという問題があった。そこで、本研究では、対象とする周波数ビンの前後数本の周波数ビンを連結することによって、周波数特性の方向依存症を考慮し、かつパーミュテーションも抑えることのできるICAとしてMulti-Bin ICAを提案している。動作解析には反射による周波数特性がどの方向も同一に近い場合と、強制的に周波数特性が方向によって異なるようにした部屋で行った。前者ではパーミュテーションフリーICAとMulti-Bin ICAに差はなかったが、後者においてMulti-Bin ICAの有効性を確認できた。Proposed is a processing scheme of Blind Source Separation(BSS) employing frequency-domain Independent Component Analysis(f-ICA) to a vector consisting of time series of adjacent frequency components, contrasting with Parmutation-Free ICA(PF-ICA) applying f-ICA to a vector consisting of all the frequency components. The proposed method is named Multi-Bin ICA(MB-ICA). It can treat directionality of frequency characteristics of the sound field, while PF-ICA proposed by Di Persia cannot treat directionality of frequency characteristics. Its performance is confirmed by comparing with those of ordinary ICA and PF-ICA for room environments of almost equal directionality and of forcedly asymmetrical directionality in the room characteristics.
著者
安田 圭志 喜多村 圭祐 山本 誠一 柳田 益造
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.4_47-4_63, 2009 (Released:2011-07-28)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

本論文では,まず, e ラーニングシステムの研究開発のために構築された英語学習者コーパスについて解説し,次に,このコーパスの分析と,これを用いた英語能力自動測定実験について述べている.本コーパスは,496 名の被験者が各々 300 文の日本語文を英語に翻訳したテキストから構成されており,各被験者の英語の習熟度が TOEIC により測定されている.また,これらに加え,日英バイリンガルによる正解訳も整備されていることから,訳質自動評価の研究に利用することが可能である.このコーパスを用いた応用実験として,BLEU,NIST,WER,PER,METEOR,GTM の 6 つの翻訳自動評価スコアを用いた実験を行なっている.実験において,各自動評価スコアと TOEIC スコアとの相関係数を求めたところ,GTM の相関係数が最も高く,0.74 となった.次に,GTM や,英訳結果の文長や単語長などからなる 5 つのパラメータを説明変数とし,TOEIC を目的変数とした重回帰分析を行なった結果,重相関係数は 0.76 となり,0.02 の相関係数の改善が得られた.
著者
ディ・ペルシア レアンドロ 大田 健紘 柳田 益造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.686, pp.53-58, 2006-03-21
被引用文献数
9

本稿では,周波数領域独立成分分析に基づく手法によりブラインド音源分離を行った際に問題となる周波数ビン間で信号の並び順を揃えるパーミュテーション問題の解決法を提案している.これまでに,パーミュテーション問題の解決法としては,各周波数の指向特性を基に解決する方法や,分離信号の周波数間での相関に基づいた方法,さらには音声信号の調波性に基づいた方法などが提案されているが,完全な解決には至っていない.そこで,筆者らはパーミュテーション問題を回避する手法を提案している.従来の周波数領域ICAは,各周波数ビンを時間-周波数の行列として扱い分離処理を行っていたため,パーミュテーション問題と対峙する必要があった.しかし,提案法では,各周波数ビンを連結し1つのベクトルとして扱い分離処理を行っている.これにより,全周波数ビンが同時に入れ替わる可能性はあるが,各周波数ビンが他のチャネルに入れ替わることはない.
著者
光本 浩士 濱崎 敏幸 大多和 寛 田村 進一 柳田 益造
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J84-D2, no.5, pp.851-853, 2001-05-01

本論文は,話者の意図によって賞賛にも皮肉にもなり得る文の発話について,最終モーラである終助詞「ね」の韻律を用いて,賞賛発話か皮肉発話かの識別を試みている.3文,10人の138発話に対して,約76%の識別率が得られている.
著者
三浦 雅展 江村 伯夫 秋永 晴子 柳田 益造
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.203-212, 2010-05-01
参考文献数
17

ピアノを用いた1オクターブの上下行長音階演奏に対する自動評価について述べている。音階演奏の客観的な評価基準を求めるために,種々の音階演奏の5名の専門家による適切性の主観評価とその演奏のMIDI記録の関係を求めている。記録されたピアノ演奏に含まれる打鍵タイミング,打鍵強度(ヴェロシティ),及び押鍵時間長について,音階演奏に含まれる逸脱のスプライン補間曲線を求め,得られた曲線の特徴から,当該演奏の特徴を15のパラメータで表している。補間曲線は鍵盤に対する奏者の手指交差に基づいて求められている。得られた主観評価スコアはその適切性をLeave-one-out法によってオープンテストするために用いられている。評価データに対する評価スコアは,KL展開によって次元縮小を行った後にk近傍法によって求められている。音楽の専門家による評価値に基づいて,提案手法が音階演奏の適切性に関する主観スコアを適切に予測していることを確認している。
著者
江村 伯夫 澤山 康二 三浦 雅展 柳田 益造
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.73-83, 2008-02-01
被引用文献数
1

ギター演奏においてコード列演奏は最も基本的な演奏形態の一つである。本論文では,ギター初心者を対象とし,入力されたコード列に対して,押弦時の指配置やコードチェンジ時の指の動きに対する負荷が最も軽くなるコードフォーム列を,実演奏時のミスの量から最小2乗法によって求めた負荷値に基づいて奏者に応じて決定するシステムについて述べている。本システム及びコードブックによるコードフォーム列に対する実演奏の押弦失敗率を比較する実験を行った結果,初心者にとって本システムが十分に有用であることが示されている。
著者
柳田 益造 武田 昌一 郡 史郎 桑原 尚夫 吉田 優子 力丸 裕
出版者
同志社大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

日本語の韻律について,現象面から見た多様性と歌唱における韻律制御の自由度,韻律の個人性,社会的要因の影響,感情との関係,韻律情報の脳内処理に関する神経科学的検討,一般言語学からの考察を行った.(1)特殊な状況での韻律についてのデータから音響的特徴の変動幅を調査した.特殊な発声例として,幼児の矯声における高F_0,高校野球の選手宣誓における平坦F_0,母語との近さや状況による平均F_0の違いなどを調べた.また,制約付きの韻律としての歌唱におけるF_0の特にビブラートについて邦楽と洋楽(ベルカント唱法)を比較した.(2)基本周波数、ホルマント周波数等の音響的特徴と個人性との関係を物理的および知覚的に分析した.同時に,発声速度の異なる音声や,訛りなどに現われる特徴の変化についても研究した.個別音に関する研究としては,連続音声中に現れる鼻音化された/g/について,音響的ならびに知覚的な面から検討した.(3)社会的要因に由来する韻律の多様性.およびアクセント型以外の韻律の地域的多様性について,社会言語学的観点を加えつつ音響音声学的な手法を用いて調査した.具体的には,共通の台詞を種々の方言話者が発声した音声データについての知覚的な印象について検討した.(4)発話に含まれる感情と韻律の関係を多変量解析等の手法を用いて規則として抽出し,その規則に基づいた韻律で音声合成を行い,その有効性を評価した.また,百人一首の韻律やホーミーについても研究した.(5)物理量としての音のどのパラメタが韻律知覚に関与し,脳内のどのような処理によって,韻律知覚が生成されているかを,劣化音声を用いて聴覚神経科学の立場から追究し,韻律知覚生成機構の解明を試みた.(6)一般言語学の立場から,ピッチアクセント言語である日本語の韻律をストレスアクセント言語における韻律と比較することによって,音声におけるアクセント付与の普遍性について考察した.
著者
吉岡 典子 長幡 大介 柳田 益造 中山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.595, pp.1-8, 2001-01-19
参考文献数
7
被引用文献数
2

本報告は, 能と狂言の声を洋楽の歌唱音声と比較している.各ジャンルに関する違いを示すためにLPCケプストラム空間上でのマハラノビス汎距離を用いて, 各ジャンルの歌唱音声間にどれだけ違いがあるのか, また各ジャンルにおける話声と歌唱音声にどれだけ違いがあるのかが調べられている.その結果, 歌唱音声に関して, 洋楽と狂言との距離は洋楽-能, 能-狂言間よりも大きく, 話声と歌唱音声の間の距離は, 洋楽, 狂言, 能の順番に大きいことが示されている.また, 話声と歌唱音声の違いはジャンル間の違いよりも小さいこと, 各ジャンルの話声ですでに分布の差が見られることから, 各ジャンルの専門家は話声においても歌唱音声に近い多少特殊な発声を行っていると推察している.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.14, pp.93-100, 1998-02-13

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本語の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。This article is the review of the interdisciplinary study, having been performed, on a comparison of vocal expressions in Japanese traditional and western classical-style singing, using a common verse. When the Japanese language is sung in western classical-style, the natural qualities and nuances are frequently lost and the lyrics may be difficult to comprehend. In order to resolve the problems, an important first step would be to examine Japanese traditional singing, with its rich linguistic historical and cultural base, and then compare it to western-style vocalization. In the present study performed, a common verse is sung by a number of professional artists, through which the acoustic features of vocal expression in various traditional Japanese arts will be elucidated and compared to a western approach.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.561, pp.47-54, 1998-02-20
被引用文献数
2

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本話の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。