- 著者
-
三田 一郎
- 出版者
- 神奈川大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2005
2008年に小林誠氏, 益川敏英氏がノーベル物理学賞を受賞されたことは我が国にとって大変おめでたいことである. この約半世紀の歴史を振り返れば, 日本人が素粒子論における自発的対称性の破れ, およびCPの破れの理論を提唱し, 日本国民の血税で世界に類のない加速器が建設され, そして日本でその正しさが証明されたという偉大な歩みが見えてくる. まさに我が国が誇るべき研究成果であろう. わたしは小林・益川理論の基でB中間子にける大きなCPの破れを発見した. この予言を検証するために高エネルギー研究機構およびスタンフォード線型加速器研究機構でBファクトリーを建設することを提案し, 2003年に見事にこの予言は検証された. 現在B中間子物理学はフレーバー物理学の一部として今後大きく開花しつつある. 本研究ではB中間子におけるフレーバー物理学を理論的に追求した.