著者
菅野 泰次 上田 祐司 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.67-77, 2001-01-15
参考文献数
28
被引用文献数
4 7

底曳漁獲量からみたマダラの濃密な分布は, 太平洋では北海道の襟裳岬以東の海域, 北海道恵山沖および三陸沖の3つの海域にみられ, 日本海では, 青森・秋田県沖および山形県沖の2つの海域にみられた。月別1曳網当り漁獲量を用いて因子分析を行った結果, 襟裳岬以東海域, 北海道恵山沖および三陸沖の魚群はそれぞれ異なる変動傾向を示す魚群であった。また脊椎骨数の解析から, 襟裳以東海域は他海域より脊椎骨数が有意に多いことが分った。これらの結果と産卵場の知見を考慮すると, 太平洋側海域には襟裳岬以東群, 陸奥湾・恵山沖群および三陸沖群の3つの系群が存在すると結論された。
著者
菅野 泰次 上田 祐司 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.67-77, 2001-01-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
28
被引用文献数
5 7

底曳漁獲量からみたマダラの濃密な分布は, 太平洋では北海道の襟裳岬以東の海域, 北海道恵山沖および三陸沖の3つの海域にみられ, 日本海では, 青森・秋田県沖および山形県沖の2つの海域にみられた。月別1曳網当り漁獲量を用いて因子分析を行った結果, 襟裳岬以東海域, 北海道恵山沖および三陸沖の魚群はそれぞれ異なる変動傾向を示す魚群であった。また脊椎骨数の解析から, 襟裳以東海域は他海域より脊椎骨数が有意に多いことが分った。これらの結果と産卵場の知見を考慮すると, 太平洋側海域には襟裳岬以東群, 陸奥湾・恵山沖群および三陸沖群の3つの系群が存在すると結論された。
著者
上田 祐司 成松 庸二 服部 努 伊藤 正木 北川 大二 富川 なす美 松石 隆
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.201-209, 2006-03-15
被引用文献数
1 7

東北海域におけるマダラ資源にVPAを適用して得られた資源量推定値をもとに,トロール調査に基づく面積密度法による資源量推定に必要な漁獲効率を推定した。1歳と2歳の漁獲効率はそれぞれ0.54,0.12と大きな差がみられた。1歳魚については調査範囲が生息域を網羅していることから,漁獲効率はトロール網の前にいた個体の入網率を反映した値であると考えられる。2歳魚以上では,着底トロール調査が困難な岩礁域等にも生息することから,漁獲効率は入網率に加え,網との遭遇率の影響も受けていることが示唆された。