著者
下崎 千代子
出版者
富山大学
雑誌
富山大学紀要. 富大経済論集 (ISSN:02863642)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1-38, 1986-07

人間行動の解明を目的とする心理学では,行動主義的アプローチ,すなわち人間行動を環境刺激の関数として観察不可能な中枢機構での刺激処理過程を捨象するアプローチが主要な視点のひとつである。それに対して,経営学の動機づけ論ではマズローを出発点とした人間行動の源泉の分析によって人間行動を説明しようとする欲求系の動機づけ論や,ブルームを出発点とした人間行動の選択過程を分析することによって人間行動を説明しようとする認知系の動機づけ論が展開されてきたが,経営学でこの行動主義的アプローチの有用性に注目し始めたのは比較的最近のことである。そこで,心理学で用いられているアプローチと経営学の動機づけ論で展開されてきたアプローチの類似点及び相違点を明らかにすることで,以上の点をより明確に示してみよう。
著者
下崎 千代子
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本における多様な働き方は4種類(就労者(女性・高齢者・外国人・障害者等)の多様化、雇用形態の多様化、就労形態の多様化、勤務形態の多様化)がある。戦後構築された日本おける青壮年・男性・正社員を対象とした日本型人材マネジメントから多様な人材を前提とした人材マネジメントを考案するには、それぞれの多様な労働者の価値観を解明して、それに適合した方法を開発することが必要であることがこの研究のひとつの成果である。