著者
不動寺 浩 澤田 勉
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.338, 2005

著者らが開発した非極性溶媒により構造色が変化する人工オパール薄膜について報告する。単分散シリカ粒子を最密充填したコロイド結晶薄膜をガラス基板上にコーティングした。粒子間の隙間には紫外線硬化型のエラストマーを充填し硬化することでコンポジット化した。このエラストマーは溶解度パラメータが近い溶媒に漬けることで膨潤現象を生じる。その結果、薄膜内の配列粒子の周期が10nmレベルで変化することで構造色が長波長側へ変色する。この構造色変化は繰り返し行うことができる。本講演では非極性溶媒であるトルエン・キシレンなどをリトマス試験紙のように簡単に視認できることを報告する。
著者
不動寺 浩 澤田 勉 古海 誓一 田中 義和 百武 壮 KOHOUTEK Tomas BARDOSOVA Maria BRUSH Lucien ERDAL Serap
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

著者らは高品質オパール結晶薄膜のコーティングを開発しその潜在的な工学的応用について研究した。前者については結晶成長制御により均一で均質な高品質オパール結晶薄膜の成膜プロセスを開発し、300 c㎡の大面積コーティングに成功した。一方、後者については(1)金属の塑性変形の可視化:金属片の塑性変形を構造色の変化として視認と歪み量計測に応用できること実証、(2)インバースオパール構造によるカルコゲナイトガラス(高屈折物質)によるワイドフォトニックバンドギャップの1次元フォトニック結晶への応用、(3)環境センシングの可能性:水中に微量存在するキシレン(0.18mg/mlオーダー)の検出が確認できた。