著者
中矢 哲郎 樽屋 啓之 浪平 篤 中田 達 中 達雄
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会誌 (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.855-858,a2, 2016 (Released:2021-01-14)
参考文献数
3

ポンプ灌漑地区において,施設の管理状況や電力使用状況を現地の聞取り調査や運用調査より明らかにした。その上で用水の有効利用や,節電を実現可能なポンプ直送式の配水システムの技術的問題を提示した。さらにプラントやインフラ施設の監視制御における最新の情報通信技術のうち,低コストでありかつ汎用機器との通信性に優れるSCADAを導入した,末端給水栓と用水機場の管理の連携を簡易にかつ拡張性高く構築できる灌漑配水の監視制御システムを提案した。本システムをポンプ灌漑地区の水理実験模型に実装し,システム構築の簡便性や制御運転のリアルタイムでの運用性を把握し,現地適用の有効性を報告した。
著者
藤井 秀人 堀川 直紀 中 達雄
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.163-169,a1, 1998-02-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9

水田農業が地域水環境に与える影響について実態を把握するため, 米国の調査を行った。カリフォルニア州の代表的な用水事業であるCVP, SWP, グレン・コルサ水管理区等での聞取り調査をもとに, 同州の厳しい水事情と水環境を保全するためのさまざまな水田農業に対する規制の実態について紹介する。具体的には, 水田を冬季の間湛水させ, 生態系, 特に渡り鳥の生息地として利用させる試みとその急速な普及, 農薬散布後は圃場水を28日問田面に保留する規制, CVP改革法により, CVPの水の一部が環境用水へ振り向けられること, CVPの利水権者は水を転売することが可能になったこと等について報告する。
著者
吉野 秀雄 小山 潤 岩崎 和巳 中 達雄 井上 京
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会論文集 (ISSN:03872335)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.126, pp.99-111,a2, 1986-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7

開水路流れで設計された暗渠,トンネルはこれまで管路流れとなるような使用は避けられてきた。この理由は,水理学的には空気の吸排気を含めた過渡流況の解析が十分なされていないためであった。そこで,このような現象を把握するための数値シミュレーション手法を開発した。そして,これによる数値解析結果と水理模型実験結果との比較を行い,この手法の有効性について実証した。