著者
中井 智也
出版者
帝京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-01-04

本研究では、数学能力の神経基盤を、以下の段階を経て明らかにする:(1)数学能力の脳機能モデルとしてのニューラルネットワークモデルを構築する。(2)実験参加者が数学課題実行中のMRI計測を行う。課題内容からニューラルネットワークにより抽出した特徴量と脳活動の多変量線形回帰により符号化モデルを構築し、各特徴量の脳情報表現を検討する。(3)脳活動の予測精度を元に、複数のニューラルネットワークモデルのうちヒトの脳機能に最 も近似したモデルを調査する。(4)構築した符号化モデルの一部の構造を崩すことにより、仮想的な脳機能への影響をシミュレートする。
著者
泉 裕 中井 智也 山口 英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.1463-1473, 2001-10-01
被引用文献数
1

コンピュータネットワークの急速な普及で, ネットワーク通信基盤の主流となったインターネットに, ネットワーク管理の重要性が高まっている.現在ネットワーク管理は, SNMP(Simple Network Management Protocol)による手法が一般的で, 管理者がネットワーク機器を監視するために用いられている.しかし, SNMPによるネットワーク管理は, 管理対象へのポーリング(問合せ)主導型が主流であり, 管理者へのトラップ(通知)主導型の管理に関しては, 制限された機能しか提供できない.このため, 障害発見の遅延や, ネットワークアプリケーションの管理が困難なことなど, 様々な問題点が存在し、拡大するネットワークの規模に対応できなくなっている.本研究では, ネットワーク管理者の代理として, ネットワーク機器やアプリケーションなどの管理対象の監視・制御を行うための管理者支援システムを設計し, 実装を行うことで本システムを評価する.本システムは, 管理者によって設定された, 管理対象の管理スケジュール, 及び管理対象に発生する障害の発見や対応を含む例外処理を, 自動的に制御管理するエージェントシステムとして実現している.更に, 管理対象がアプリケーションの場合, アプリケーションにSNMP等の管理機構を組み込むことは困難であった.しかし, 本システムはアプリケーションへのアクセスを中継する.すなわちアプリケーションを包み込む形態をもつために, アプリケーションへの組込みが容易である.したがってアプリケーションサーバ等が提供するサービス管理に本システムの機構を組み込むことで, サービス管理を容易に実現している.本論文では, トラップ主導型のネットワーク管理モデルの提案と, アプリケーションサーバの提供するサービス管理への適用として, ファイアウォールとWWW(World Wide Web)へのアクセス制御に用いるサービス管理システム(SMS:Service Management System)及びそのアプリケーションの管理情報となるMIB(Management Information Base)の実装評価を行う。