著者
中口 譲 池田 善紀 濱屋 心 朝倉 知也
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.227-241, 2016-09-25 (Released:2016-09-25)
参考文献数
23

High pH values of 9.65 and 10.1 were observed in the Amano River, Osaka Prefecture in 2013 and 2015. On the other hand, the high pH values were not recorded in 2014. This basification was observed under conditions of high water temperature and high dissolved oxygen concentration. From the results of pH, dissolved oxygen, nitrate+nitrite, phosphate and total alkalinity, we confirmed that this basification might be due to decrease of carbon dioxide by photosynthesis in the Amano River. The changes of pH value in the river water might be affect the speciation of trace metals. Concentrations of dissolved species of aluminum, chromium and copper were increased with increase of pH value, while those of dissolved species of nickel and zinc were decreased with increase of pH value. From the positive correlation between the relative fluorescent intensity of dissolved organic matter and the concentrations of nickel and zinc we confirmed that these elements might be dissolved as metal-fulvic acid complex within the observed pH range.
著者
中口 譲 高山 真太郎 佐野 到
出版者
近畿大学理工学総合研究所
雑誌
Science and technology = 理工学総合研究所研究報告 (ISSN:09162054)
巻号頁・発行日
no.29, pp.33-41, 2017-02

Atmospheric samples were collected from March to June in 2014. Major ionic constituent (Na+ , NH4+ , K+ , Mg2+ , Ca2+, F- , Cl- , NO3- ,SO42-) , PM2.5 and PMc were observed. Asian Dust storm event were observed from May 28 to June 1 during this sampling period. The concentrations of F-, NO3- , K+, NH4+, Mg2+, Ca2+ in coarse fraction were increased during Asian Dust storm event. The concentrations of SO42- , NH4+, K+ were increased during Asian Dust storm event. The high correlation was recognized between Na+ and Cl- in the coarse fraction. The high correlations were recognized between SO42-, NH4+, K+, Ca2+ and PM2.5.
著者
長尾 誠也 鈴木 康弘 中口 譲 妹尾 宗明 平木 敬三
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.335-342, 1997-05-05
被引用文献数
22 18

天然水の腐植物質は微量元素及び疎水性有害有機物のキャリヤー又はトリハロメタンの前駆物質と考えられている.天然水をグラスファイバーフィルターで濾過後, 三次元分光蛍光光度計により腐植物質の蛍光特性を測定する方法の妥当性を検討した.天然水の化学特性のうち, 腐植物質の蛍光スペクトルに影響を及ぼす腐植物質濃度, pH及びイオン強度について検討した結果, 陸水(腐植物質濃度0.5〜10mgl^<-1>, pH6〜9,イオン強度0.04M以下)及び海水(イオン強度0.75M)に適用可能であることが分かった.本測定法を河川水, 湖水, 湖底及び海底たい積物間げき水に適用した結果, これらの天然水腐植物質の三次元励起-蛍光スペクトルには, 土壌フルボ酸に相当するピークが検出された.
著者
江藤 剛治 竹原 幸生 中口 譲 梶井 宏修 高野 保英
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.河川や海岸におけるPTVの適用技術の開発(1)効果的なトレーサーの自動認識技術を開発した。カラー画像を用いた判別分析、および粒子候補の継続時間(2秒以上継続するものが粒子候補)による判別の組み合わせにより、水面のさざ波により反射する多数の光点と、トレーサー粒子を、誤認率1%程度で識別することができるようになった。[江藤・竹原・高野ら:土木学会論文集](2)淀川、鳥取海岸等で、実際にヘリコプターや繋留気球を用いてPTV計測を行った。淀川ではグランドツルースとして、同時にADCPによる流れの空間3次元計測を行った。PTVによる計測結果とADCPによる計測結果は比較的良く一致した。[江藤他:水工学論文集、河川技術論文集等](3)風波発生時の波と流れのPTVによる同時計測技術を開発中した。[竹原(海岸工学論文集等)]。(4)同時に水質のグランドツルースとして淀川における窒素やリンについても実測を継続し、季節変動特性を明らかにした。[中口]2.繋留飛行船等による大気サンプリング技術の開発(1)繋留飛行船(微風時)や大型カイト(やや強風時まで)の係留索に、高度別に吊り下げることが可能な大気サンプラーを開発した。[中口・高野](2)実際にサンプリング実験を行った。NOx濃度やSPM濃度の計測値において、高度50m程度で濃度が最大になり、100m程度では再び濃度が下がる、ダストドームが生じていることが確認された。ダストドームは繋留飛行船に搭載したカメラで撮影した画像からも確認できた[中口・高野]。3.関連して得られた研究成果今回の科学研究費で購入した赤外線ビデオカメラを用いて、水域のローカルリモートセンシング以外にも以下のような貴重な研究成果が得られた。(1)交差点の管理における赤外線ビデオカメラの利用技術の開発[江藤]人体レベルにおける熱環境計測[梶井]