著者
中村 伸一
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.320-325, 2018 (Released:2018-05-01)
参考文献数
2

夫婦の不和にさらされた子どもたちにどのような心身の悪影響が生じるかについてDSM-5の 「両親の不和に影響されている児童」 の診断に沿って述べた. さらにそれを実証的に示したウェイ・ユン・リーらの研究を紹介した.
著者
中村 伸一
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.38-48, 2017-04-30 (Released:2018-06-18)
参考文献数
2

家族療法家である著者が,家族をどのようにとらえているかを述べ,家族療法の発生の歴史と基本的な特徴を紹介した.さらに適応疾患や問題行動を列挙した.さらに代表的な3つのモデルであるシステム論に基づいたコミュニケーションモデル,家族構造を把握し変化させる家族構造モデル,ジェノグラムを用いて家族の歴史を紐解くことで治療を行う多世代家族療法モデルについて実例をまじえながら述べた.
著者
大鳥 精司 中村 伸一郎 高橋 弦 鮫田 寛明 村田 泰章 花岡 英二 守屋 秀繁 高橋 和久
出版者
The Japanese Society of Lumbar Spine Disorders
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.55-60, 2006
被引用文献数
1

われわれはラットL5/6椎間板を支配する神経がL2後根神経節に入ることを示してきた. 今回, ヒト腰椎椎間板性腰痛に対し, L2ルートブロックの効果について検討した. 1995年 : 症例はL4/5, L5/S1の椎間板性腰痛を呈する33例であった. 全例, L2ルートブロック (1%リドカイン1.5m<i>l</i> ) を行った. 2000年 : 症例はL4/5, L5/S1の椎間板性腰痛を呈する68例であった. ランダムにL2ルートブロックとL4またはL5ルートブロックを行った. 結果, 1995年 : 注射前のVASは5.0に対し15分後のVASは0.8と有意差を認めた. 効果時間は平均20.7日であった. 2000年 : L2ルートブロック前VASは8.0に対し15分後VASは4.3, L4またはL5ルートブロック前VASは7.8に対し15分後VASは3.4と両ブロックともに同様に有意差を認めた. L4またはL5ルートブロックの効果期間は平均8日であるのに対しL2ルートブロックの効果時間は平均13日であり有意にL2ルートブロックの効果時間が長かった. 椎間板性疼痛に対するL2ルートブロックは有効であることが示された. L4またはL5ルートブロックも短期的には有効であるが, (1) 麻酔薬が直接椎間板に効いてしまっている, (2) 椎間板支配の神経が同高位の後根神経根に支配されている可能性が示唆された.