著者
原田 岳 坂口 孝宣 稲葉 圭介 中村 利夫 倉地 清隆 深澤 貴子 中村 光一 沢柳 智樹 原 竜平 井田 勝也 今野 弘之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.432-441, 2010 (Released:2010-03-05)
参考文献数
30
被引用文献数
1

症例は70歳男性.肝門部とドーム下に肝腫瘍を指摘され受診された.門脈腫瘍塞栓をともなうStage IVの肝細胞癌と診断し,近医経過観察の方針となった.その後は症状の増悪なく経過し,初診から28カ月後の画像診断で腫瘍は著明に縮小していた.退縮に関わる因子として,門脈腫瘍塞栓による腫瘍血流の減少と,イミダプリル,補中益気湯の抗腫瘍効果が考えられた.肝細胞癌の自然退縮症例はまれであり,文献的考察を含め報告する.
著者
原田 岳 坂口 孝宣 稲葉 圭介 中村 利夫 倉地 清隆 深澤 貴子 中村 光一 沢柳 智樹 原 竜平 井田 勝也 今野 弘之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.432-441, 2010-03-05
参考文献数
30
被引用文献数
1

症例は70歳男性.肝門部とドーム下に肝腫瘍を指摘され受診された.門脈腫瘍塞栓をともなうStage IVの肝細胞癌と診断し,近医経過観察の方針となった.その後は症状の増悪なく経過し,初診から28カ月後の画像診断で腫瘍は著明に縮小していた.退縮に関わる因子として,門脈腫瘍塞栓による腫瘍血流の減少と,イミダプリル,補中益気湯の抗腫瘍効果が考えられた.肝細胞癌の自然退縮症例はまれであり,文献的考察を含め報告する.<br>
著者
土屋 泰夫 佐野 佳彦 中村 利夫 梅原 靖彦 大久保 忠俊 中村 達
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.2258-2262, 1999-09-01
被引用文献数
15

症例は63歳の男性で, 食後右季肋部の疝痛発作のため入院した. 腹部超音波, CT検査で肝前上区域(S8)に胆管内部の腫瘤陰影とその末梢胆管の拡張を認め, ERCPでは同部に辺縁平滑な陰影欠損像を認めた. この後直接胆管造影で腫瘤陰影の脱落, その後再び腫瘤陰影が確認された. 血管造影で肝S8に腫瘤濃染像を呈したため, 胆管内発育型肝細胞癌を疑い手術を施行した. 肝S8表面の腫瘍を認め, 胆管内腫瘍栓は肝門部まで進展していたため, 右葉切除術を施行した. 主腫瘍の割面は被膜形成なく最大径は2.2cmで腫瘍栓に連続性を認めた. 組織学的にはEdmondso III型の肝細胞癌であった. 本邦報告例の臨床的検討では, 肝切除例の予後は姑息的治療例より良かった. 自験例のごとく被膜形成が不明瞭な浸潤性の腫瘍で, 2cm前後の肝細胞癌でも胆管内発育を来すため, 占居部位がGlisson鞘に近い例では十分な範囲の切除が必要である。
著者
中村 利夫
出版者
浜松医科大学
巻号頁・発行日
1996-12-06

浜松医科大学学位論文 医博論第244号(平成08年12月06日)