著者
丸田 ひとみ 桑田 七帆 山下 広美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.750-758, 2021 (Released:2021-11-27)
参考文献数
36

本研究では, 岡山パクチーの成分的な特徴について解析することを目的として, 一般成分, ミネラル, およびビタミンCの季節変動とビタミンCの調理操作による影響について調べた. パクチーの葉部, 茎部, 根部におけるそれら成分含有量の季節変動を調べた結果, 葉では冬に水分含量が少なくなり、たんぱく質, 脂質, 灰分, 炭水化物, ビタミンC, 亜鉛, マンガン, およびマグネシウム含量は冬に高くなる傾向にあった. 日本食品標準成分表の掲載値と比較して岡パクはたんぱく質および炭水化物, またミネラルではカリウムおよび銅を除くミネラル、さらにビタミンCの含有量が高かった. 岡山パクチーの特徴としてカルシウム, 鉄およびビタミンCの含有量が高いことが明らかとなった. 部位により調理によるビタミンCの損失率が異なった.
著者
吉村 征浩 山下 広美 丸田 ひとみ 荒木 彩 荒岡 千尋
出版者
岡山県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

酢酸摂取はメタボリックシンドローム予防に効果的であり、ラットにおいて運動持久力を増加させ、骨格筋におけるミトコンドリア生合成の増加、筋線維の遅筋化を引き起こす。本研究ではL6筋管細胞を用い、骨格筋における酢酸の作用機序を明らかにすることを目的とした。酢酸添加による作用には、酢酸代謝に伴うAMP/ATP比の上昇を介したAMPK活性化と、短鎖脂肪酸受容体GPR43およびカルシウムシグナル伝達を介したAMPK活性化が関与することが本研究において明らかとなった。酢酸摂取は、運動と同様の効果(AMPK遅筋線維の増加)を骨格筋にもたらし、新たなサルコぺニアの予防・治療法に繋がる可能性がある。