著者
宮本 崇 浅川 匡 久保 久彦 野村 泰稔 宮森 保紀
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.242-251, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
69

深層学習に代表される機械学習の手法は近年に大きな性能の発展を遂げており,防災上の各種タスクへの応用も期待されている.一方で,データ数の本質的な不足やタスク処理過程の説明性・解釈性など,防災上の意思決定に用いる上で計算モデルに対処が求められる課題は多い.本稿では,機械学習モデルにおける研究動向からこの2点へ個別に対処するための方法論,およびそれら2点の課題に同時に対処する数理モデルとデータ駆動モデルを統合したアプローチについて,それぞれの考え方や具体的な手法,応用事例を調査する.
著者
久保 久彦 鈴木 亘 㓛刀 卓 青井 真
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.4_13-4_29, 2017 (Released:2017-08-31)
参考文献数
20

2015年小笠原諸島西方沖の地震をはじめとする小笠原諸島周辺の深発地震による地震動の特性把握および予測を目的として,本研究では強震動指標の空間的な分布やその距離減衰の様相を調べた上で,深発地震による地震動の距離減衰式を構築した.深発地震による地震動の距離減衰は地域毎に様相が異なっており,東日本前弧,東日本背弧,西日本および伊豆半島から伊豆・小笠原諸島にかけた地域の順で各地域への波線経路上での内部減衰と散乱減衰の双方またはいずれかが弱いと考えられる.これを踏まえて本研究では各地域で異なる非幾何減衰係数を持つ距離減衰式を提案している.また深発地震時の地盤増幅を評価した上で,過去の地震を対象とした地震動予測を試みた.