著者
桑原 浩一 井上 舞 安本 早穂子 鳥巣 雄洋 野口 絵理香 久保 久美子 田丸 静香 永田 保夫 田中 一成
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.17-00053, (Released:2018-01-30)
参考文献数
24

食塩の代わりにクエン酸塩を用いて調製する魚肉の新たな加熱ゲル化方法を開発し,本方法で調製した加熱ゲルがラットの血圧や脂質濃度に及ぼす影響を検討した。新規または従来法で調製した加熱ゲルをAIN-76組成の食餌に添加した。新規加熱ゲルの摂取は,高血圧自然発症ラットの血圧上昇を抑制させた。また,調製方法に関わらず加熱ゲルの摂取は,血清コレステロールおよび肝臓トリグリセリド濃度を減少させ,肝臓の脂肪合成酵素活性を抑制させた。新規加熱ゲルは,血圧上昇抑制および脂質代謝改善作用を有することが明らかになった。
著者
久保 久美子 松本 欣弘 桑原 浩一 岡部 修一 谷山 茂人 橘 勝康 村田 昌一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.743-752, 2016 (Released:2016-10-06)
参考文献数
24
被引用文献数
4

インピーダンス(電気抵抗)を用いて非破壊で鮮魚の脂肪量を推定する機器開発を目指した。周波数には5, 20, 50, 100 kHzを用いた。どの周波数でも死後の経過時間により電気抵抗は変動したが,100 kHzの電気抵抗と脂肪量との相関が高かった。温度変化により電気抵抗の変動を確認し,魚体サイズに応じた電極幅にすることで精度の向上が図られたため,脂肪量推定には魚体温と取上げからの経過時間を統一し,魚体サイズに応じた電極幅にすることで脂肪量を推定できると考えられた。