- 著者
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板谷 良平
北條 仁士
久保 寔
八坂 保能
阿部 宏尹
- 出版者
- 京都大学
- 雑誌
- 一般研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 1987
RFタンデムミラ-は、イオンサイクロトロン高周波(ICRF)のみを用いて、完全軸対称タンデムミラ-閉じ込めを実現しようとするものである。本研究において、セントラルRFとプラグRFの組合せにより、プラズマ生成、MHD安定化、イオン加熱、ならびに熱障壁付閉じ込め電位形成の全てが、ICRFにより達成できることを実証した。1.中央セルにおいて、セントラルRFにより励起したヘリコン/速波により、電子密度n〜1.8×10^<13>cm^<-3>、β値〜10%の高密度ヘリウムプラズマが生成された。2.n〜0.4×10^<13>cm^<-3>の2種イオンプラズマにおいて、混成共鳴層が存在するとき、イオン温度Ti〓〜220eVが得られた。これは、ヘリコン/速波が共鳴層で遅波にモ-ド変換され、少数イオン加熱が生じたためである。プラズマはRF動重力によりMHD的に安定である。3.セントラルRF入射によりプラグセル中央において電位のくぼみが観測された。これは、プラグセルで加熱された少数イオンがスロッシングイオン分布を形成したためである。また、n〜0.2×10^<13>cm-^3、Ti〓〜140eVにおいて、プラグセルに60〜80Vの閉じ込め電位が形成され、イオンの端損失の減少が達成された。計算によると、この閉じ込め電位により、軸方向の閉じ込め時間は2〜3倍に改善された。4.プラグRFの重量により、プラグセルにおいて約100Vの閉じ込め電位とともに約90Vの熱障壁電位が形成され、その電位の深さはプラグRFの入射電力にほぼ比例する。イオンの掃き出し機構は、プラグRFの方位角方向動重力に基づくイオンの半径方向の非両極性損失によるものであろう。