著者
関 恭子 岸井 加代子 久永 文 平手 ゆかり 長島 章 的場 是篤 金丸 太一 神前 雅彦 三好 真琴 宇佐美 眞
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.865-870, 2017 (Released:2017-04-20)
参考文献数
31

【目的】がん化学療法施行時にシンバイオティクスを併用することで、消化器症状が軽減しさらにがん化学療法のコンプライアンス保持に繋げられるのではないかと考え検討を行った。【対象及び方法】肺、胃、大腸がん患者のうちがん化学療法を行った患者を対象として、シンバイオティクス服用群9例と非服用群9例間で、消化器症状の発現頻度、がん化学療法の減量および延期の有無、体重、エネルギーと栄養素摂取量、血中 DAO活性を比較した。【結果】服用群では Grade2以上の食欲不振の発現頻度が有意に低下した (p = 0.041)。服用群では、血中 DAO活性の低下が抑制され、コース終了時の体重が維持され (p = 0.048)、がん化学療法の減量および延期症例が少なかった。【結論】がん化学療法施行時にシンバイオティクスを併用することは、食欲不振の軽減、体重の維持、がん化学療法時のコンプライアンス保持に有用であると考えられた。
著者
伊藤 順一郎 福井 里江 坂田 増弘 山口 創生 種田 綾乃 相川 章子 伊佐 猛 市川 亮 伊藤 明美 大島 真弓 岡本 和子 黒木 紀子 坂本 麻依 佐竹 直子 佐藤 由美子 澤田 優美子 関根 理絵 富沢 明美 友保 快児 二宮 史織 久永 文恵 藤田 英親 松長 麻美 松谷 光太郎 村木 美香
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、共同意志決定 (SDM)を促進するツール(SHARE)を用いた包括的なSDMシステムの構築とその効果検証であった。SHAREは利用者のリカバリーゴール(希望する生活の実現に向けた目標)や自身の精神的健康にとって大切なこと、自身の状態を適切に医師に伝えることに焦点を当てたPCソフトウェアである。利用者は診察前にピアスタッフのサポートを受けながら自身の情報をSHAREに入力した。医師はSHAREの情報をもとに診察を進め、診察の最後にSDMを実施する。このSDMシステムは、臨床的なアウトカムに影響を及ぼすことはなかったが、患者と医師のコミュニケーションや関係性の向上に効果を示した。