著者
亀ヶ谷 雅彦
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.134-146, 1995-01-31 (Released:2016-12-03)

This paper carried out quantitative content analysis of articles in "Political Psychology", which is the journal of International Society of Political Psychology (ISPP), in order to realize how different academic disciplines get together as a new field. This study assumed "two-steps development model" in interdisciplinary process; from Multidisciplinary stage (where political science and psychology are well specialized but co-exist in a same field) to Interdisciplinary one (where basic theories and methods of both disciplines are so involved that the number of cooperated studies increase). Results of first analysis told that present phase of political psychology locates between them. Later examination proved that there is the tendency to change from multidisciplinary stage into interdisciplinary one in the aspects of the extent of cooperated studies and research methods sharing, but diversity of article's subject is decreasing according to polypsy integration. Finally, the author noted some implications about professional education to promote interdisciplinary concatenation in political psychology.
著者
亀ヶ谷 雅彦
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 (ISSN:02880725)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.71-86, 2001-12-28

本論文では、まず選挙予測が選挙結果に与える影響、すなわち「アナウンスメント効果」に関して内外の先行研究を概観し、その研究動向の経緯をまとめた。ついでこれらの研究の中で、アナウンスメント効果の捉え方に関して、(1) 直接・間接効果の区別、(2) 投票動員への影響か、投票選好への影響かの区別、(3) 影響方向の違い、という3つの要素が考慮されていることを見い出した。最後に、これらの要素を内包した新しいアナウンスメント効果の概念類型として、4つの投票意図変化 (生起・補強・棄権・変更) と3つの選挙情勢内容 (優勢・接戦・劣勢) を組み合わせた12の領域からなる下位概念の分析枠組みを提示した。
著者
亀ヶ谷 雅彦
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 = Bulletin of Yonezawa Women's College of Yamagata Prefecture
巻号頁・発行日
no.36, pp.71-86, 2001-12-28

要約 : 本論文では、まず選挙予測が選挙結果に与える影響、すなわち「アナウンスメント効果」に関して内外の先行研究を概観し、その研究動向の経緯をまとめた。ついでこれらの研究の中で、アナウンスメント効果の捉え方に関して、(1)直接・間接効果の区別、(2)投票動員への影響か、投票選好への影響かの区別、(3)影響方向の違い、という3つの要素が考慮されていることを見い出した。最後に、これらの要素を内包した新しいアナウンスメント効果の概念類型として、4つの投票意図変化(生起・補強・棄権・変更)と3つの選挙情勢内容(優勢・接戦・劣勢)を組み合わせた12の領域からなる下位概念の分析枠組みを提示した。 キーワード : アナウンスメント効果、選挙予測、世論調査、バンドワゴン効果、アンダードック効果
著者
亀ヶ谷 雅彦
出版者
山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所
雑誌
山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所報告 (ISSN:0386636X)
巻号頁・発行日
no.45, pp.37-52, 2018-03

本論文では、山形県においてフィールドワークを行って参院選の投票来場者を観察・記録し、三世代同居と投票率の関連性について実証的研究を行った。その結果、マクロデータでは両者の間には正の相関関係がみられるものの、実際に観察してみると、三世代同居による直接的な投票動員効果は、ほとんど見られなかった。今後さらに、他の市町村でのフィールドワーク結果の比較検討や、間接的な投票動員効果についての検討が必要であろう。
著者
亀ヶ谷 雅彦 カメガヤ マサヒコ Kamegaya Masahiko
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 (ISSN:02880725)
巻号頁・発行日
no.44, pp.35-46, 2008-12

本論文では、山形県における白バラ会運動の展開について概観した。新聞記事などから同運動の初期段階をまとめると、若者の投票率低下と青年団体の変遷の中で、新有権者政治学習講座修了者の組織化という一種の同窓会的な手法を用いて、その時代の潮流に見合った形で新たな青年層の組織化を狙ったものが、山形県における白バラ会運動の始まりであったと言える。
著者
亀ヶ谷 雅彦
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 (ISSN:02880725)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.85-93, 2002-12-27

本論文では、選挙世論調査の法的規制はどのような国で行われる傾向があるかについて、社会経済要因や政治制度といったマクロ的な視点から分析した。統計データを性差、社会の高度化・都市化、報道の自由、政治制度という4つの要因に分けてクラスカル=ウォリス検定およびχ^2検定を行った結果、規制のある国には、a) 男性人口の割合が有意に少ない、b) 第二次産業従事者の割合が有意に多い、c) 自然人口の増加率が有意に少ない、d) 15-64歳人口の割合が有意に多い、e) 複数政党選挙で秘密投票する権利を尊重する度合いが有意に大きい、といった傾向があった。さらに有意差のあった変数間でロジスティック重回帰分析を行ったところ、法的規制の有無に最も影響が大きい要因は複数政党選挙で秘密選挙をする権利の尊重度であることがわかった。