- 著者
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古賀 雄二
植村 桜
伊藤 聡子
井上 和代
大西 純子
小幡 祐司
杉江 英理子
杉野 由起子
藤野 智子
古厩 智美
茂呂 悦子
- 出版者
- 日本クリティカルケア看護学会
- 雑誌
- 日本クリティカルケア看護学会誌 (ISSN:18808913)
- 巻号頁・発行日
- vol.13, no.1, pp.37-48, 2017-03-31 (Released:2017-04-19)
- 参考文献数
- 18
- 被引用文献数
-
2
クリティカルケア領域のせん妄ケアにおける急性・重症患者看護専門看護師(CCNS)の役割に関する実態調査(研究以外)を目的に自記式質問紙調査を行い,質的帰納的に分析した.その結果,実践29個,相談8個,調整5個,倫理調整2個,教育8個のカテゴリーが抽出された. CCNSのせん妄ケアはせん妄予防ケア・発症後ケア・離脱後ケアの3局面に対して,『せん妄要因のモニタリングと管理ケア(基盤的要素)』・『認知と生活リズムの再構築ケア(核心的要素)』・『Patient-Family empowerment(補完的要素)』により構成され,螺旋的に有機的相互作用を続けながら,せん妄リスクファクターからの解放と患者生活の再構築を促進していた.また,CCNSは家族をケア提供者として捉えてせん妄ケアチームへの参画を促し,せん妄にチームで取り組む体制を構築していた. CCNSのせん妄ケアは,患者ニードの追求とそれに基づく看護ケアに包含され,せん妄ケアの方向性は自己実現のニードの具体形である患者生活の再構築であることから,包括的患者生活管理である.