著者
井上 英彦 奥村 誠 塚井 誠人
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.843-848, 2003

本州四国連絡橋は、平日においては日常交通に利用されるのための生活橋として、休日においては広域的な周遊などに利用される観光橋としての役割の増加が期待されている。この役割の変化の分析にはアンケート調査が適しているが、費用などの問題がある。一方、本四架橋内の交通量は日ごとに計測されているものの、有効に活用されているとはいえない。<BR>本論文では、本四架橋の日交通量を分析することで交通量および架橋同士の相互作用の変化を明らかにすることを目的とした。その結果、交通量はカレンダー情報により大きく影響を受け、また架橋間には特に東西間をまたぐような周遊行動が発生していることが明らかとなった。さらに、これらの特徴は経年的に変化していることが明らかとなった。
著者
塚井 誠人 井上 英彦 奥村 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.443-448, 2004

トリップメーカーの目的地における活動時間の決定要因を分析するための滞在時間モデルを推定するためには、通常サンプルごとの到着時刻と出発時刻のデータが用いられるが、その調査には多くの手間と費用が必要である。本研究は集計的な到着・出発時刻分布のみを利用して、時間的変動要因を含む生存関数モデルの推定を行う方法として、出発交通量残差最小化法, および交通量分布発生法の2つの方法を提案した。また、本州四国連絡橋の日別断面交通量データを用いて、本州から四国を訪れる観光客の滞在日数を説明する滞在時間モデルの推定を行い、提案した方法の適用性を示すとともに、曜日や天候による影響を明らかにした。