著者
金澤 忠博 井﨑 基博
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

平均8歳の極・超低出生体重児220名のうち、自閉スペクトラム症(ASD)15.9%、注意欠如多動症(ADHD)が20.5%、限局性学習症(LD)が23.2%、知的障害は9.5%、境界知能は9.1%であった。重症のIVHとIUGR、CLD、ROPがIQを低下させ、重症のIVHは、ASD、ADH、LDの増悪にも関わり、IUGRもADHDやLDの発症に影響を与えていることが示された。一卵性双胎24組48名と二卵性双胎21組42名について、遺伝率と共有環境、非共有環境の寄与率を調べると、ASDや不注意に関しては遺伝率より周産期を含む共有環境の寄与率の方が大きいという特徴が確認された。
著者
岩村 健司 井﨑 基博 永友 真紀 畑添 涼 小薗 真知子
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
熊本保健科学大学研究誌 = Journal of Kumamoto Health Science University (ISSN:24335002)
巻号頁・発行日
no.19, pp.129-137, 2022-03

2011年より本学に言語聴覚学専攻が新設された。本専攻では3年次に臨床実習が行われる。しかし,そもそも全国的にも小児を対象として言語聴覚療法を実施できる施設が少ないこともあり,それらを志望する学生について実践的教育の機会が少ない現状があった。そこで2017年度に本学において,「地域の言語発達障害児支援と大学生の学びの場充実化プロジェクト」を実施し,本学言語聴覚学専攻において,子どもの言語障害の支援を行うための体制を整えた。2018年度には「言語発達臨床教育研究室」として大学運営協議会によって認可され,これまで地域支援と学生教育を続けてきた。 2020年度からは,世界中に蔓延した新型感染症の影響により,これまで行ってきた活動を転換せざるを得なかったが,今後も,教育及び地域貢献の一環として継続していく。