著者
小崎 隆 舟川 晋也 伊ヶ崎 健大 大山 修一 杉原 創
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

サブサハラ・アフリカでの慢性的な食糧問題の解決には、作物の養分要求特性に土壌の養分供給特性を一致させる必要があり、その実現には時空間変動を考慮した養分動態モデルの構築が不可欠である。そこで、生態環境が異なるニジェール・タンザニア・カメルーンにおいて2~4年間の圃場試験を実施し、①土壌有機物動態モデルの構築、②土壌微生物の増殖・死滅に伴う可給態養分量の時間変動、③土壌侵食に伴う土壌有機物と可給態養分の水平方向の空間変動、④溶脱に伴う同垂直方向の空間変動を明らかにした。これらの結果に基づき、地域ごとの気候・土壌特性に特徴づけられた養分の時空間変動特性を考慮した新たな養分動態モデルを構築している。
著者
伊ヶ崎 健大 田中(髙橋) 美穂 佐々木 夕子 小﨑 隆
出版者
首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.6, pp.127-134, 2013-03

日本人は砂漠化問題に関する関心が低いとされる。しかし、世界規模で取り組むべき砂漠化問題に個人が関心を持ち、それを理解することは、砂漠化に関連する食料安全保障や気候変動の問題に対する理解と環境保全活動に参加する人材の育成にも繋がることから極めて重要である。そこで本研究では、文献調査および2度の現地調査を通して砂漠化問題や現地の人々の生活、文化、価値観に対する日本人の理解を促進するための環境教育教材としてニジェール共和国を舞台にしたエコツアーおよびそれを補佐するプロモーションビデオとガイドブックを作成した。エコツアーについては、「最新の砂漠化対処技術の開発を目的した研究への参加」、「対象国自身が実施している砂漠化対策の視察」、「砂漠化に脅かされる野生動物の生態調査」、「現地の生活体験」、「現地ステークホルダとの討論」をコンテンツとして組み込んだ。また、プロモーションビデオおよびガイドブックについては、基本的にエコツアーの流れを重視して作成した。プロモーションビデオおよびガイドブックの教育教材としての有効性を検証した結果、ガイドブックを用いた講義およびプロモーションビデオの上映により、環境意識の高い日本の大学生および大学院生に対しては、砂漠化という現象およびその原因についてある程度正しく伝達することができ、また彼らの砂漠化問題、ひいては環境活動に対する興味を高めることができることがわかった。今後の課題としては、エコツアー自体の有効性の検証が挙げられる。この際、単に本研究で作成したエコツアーをモニターにより評価するだけでなく、既存の植林ツアーやエコツアーが有する教育効果との比較も不可欠である。