著者
宮竹 貴久 伊良部 忠男 比嘉 良次
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.102-105, 1993-11-15 (Released:2009-05-22)
参考文献数
1

1.ウリミバエの不妊雌が野外でウリ類果実に刺し傷を生じさせるかどうかについて検討した。2.野外網室内の鉢植えに成ったウリ類果実に不妊雌を放して刺し傷を作らせ,その特徴を解析し不妊雌による刺し傷の判定基準の作成を試みたところ,不妊雌によって生じた刺し傷は5タイプに分類できた。3.不妊雌による刺し傷の特徴はウリ類の種類によって異なった。4.この判定基準をもとにウリミバエ不妊雌による栽培ウリ類の推定被害果実率を野外で求めたところ,キュウリ,ヘチマ,ニガウリのいずれにおいても被害果実率は1%以下であった。よってウリミバエ不妊雌の刺し傷によるウリ類栽培への経済的被害は極めて小さいと考えられた。
著者
伊良部 忠男 東恩納 良徳
出版者
The Association for Plant Protection of Kyushu
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.171-174, 1983

くん蒸剤EDBのさやいんげん,きゅうり,メロン,マンゴーにおける残留と,くん蒸庫内における濃度を調査した。<BR>1.くん蒸3時間後のEDB濃度はさやいんげんで一番高く,次いで,きゅうり,マンゴー,メロンの順であった。しかし基準値以下になるのはさやいんげんが一番早く(室温で1日),きゅうり,メロン,マンゴーは,それぞれ2,2~3,4日後であった。<BR>2.EDB濃度と貯蔵温度およびくん蒸温度との間に負の相関関係があり,また,排気時間が長く,カートンの通気孔の大きいのが,濃度は低く,消失も速かった。<BR>3.煮沸(8分間)によりEDB濃度は1/4~1/5に減少した。<BR>4.くん蒸庫内のEDB濃度が,基準値以下になるにはくん蒸後7~8時間を要すると推定された。