著者
伊藤 保彦 五十嵐 徹 立麻 典子 今井 大洋 吉田 順子 土屋 正己 村上 睦美 福永 慶隆
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
Journal of Nippon Medical School (ISSN:13454676)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.239-244, 1999-08-15 (Released:2000-04-12)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

We have encounted two patients with fibromyalgia (FM) initially diagnosed as having autoimmune fatigue syndrome (AIFS). To investigate the relationship between AIFS and FM, the distribution of the tender points in patients with AIFS was assessed according to the ACR criteria for FM. It was revealed that AIFS patients had 5.6 tender points on averages. Patients with headaches, digestive problems, or difficulty going to school had more tender points than patients without. Patients with ANA titers
著者
伊藤 保彦 浜田 久光 五十嵐 徹 継 仁 福永 慶隆
出版者
日本医科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

これまでの検討の結果、以下のような成績を得た。1)日本医科大学付属千葉北総病院小児科外来においてprospectiveに行った調査では、明らかな基礎疾患を持たない不定愁訴患児140名のうち74名(52.4%)が抗核抗体陽性であり、健常対照群82名中わずか5名が陽性であったのに対して明らかに高率であった(P<0.0001)。2)抗核抗体陽性患児の主訴としては疲労と微熱が多く、消化器症状や起立性調節障害などの訴えは陰性患児に多かった。従って抗核抗体陽性で疲労を訴える患児について“自己免疫性疲労症候群"という疾患概念を提唱したいと考える。3)抗Sa抗体は抗核抗体陽性患児の41.3%に認められ、抗Sa抗体陽性者は陰性者と比べて抗核抗体160x以上の高力価のものが多く、また抗核抗体の蛍光パターンでも1名を除いて全員homogeneous & speckledであるという特性があった。4)抗Sa抗体およびSa抗原の分析としては以下のような性質が明らかになった。a)抗Sa抗体は少くともウシ胸腺抽出液では反応が見られないため、ヒト抗原に特異的である可能性が高い。b)HeLa,Molt 4、ヒト末梢血単核球いずれを抗原としても62kDのバンドは検出されるため、Sa抗原はヒトにおいては臓器特異性に乏しく、広分布している蛋白と考えられる。c)RNA-immunoprecipitation法ではSa抗原に付随して沈降されるRNAは見当らない。以上の様な知見をふまえ、今后再に検討を続けていく計画である。また96年度日本リウマチ学会において以上の成果を発表する予定である。