著者
伊藤 光弘
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(C)2009-2011
著者
中島 礼 伊藤 光弘 兼子 尚知 樽 創 利光 誠一 中澤 努 磯部 一洋
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.225-230, 2004-06-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

茨城県つくば市東部を流れる花室川の中流域から,<i>Palaeoloxodon naumanni</i> (Makiyama)の臼歯が発見された.産出層準は,最上部更新統である桜川段丘堆積物に相当する緩斜面堆積物で,約2.7万年前より新しい年代を示す.歯種は左上顎第3大臼歯であり,歯冠長は331mm,咬板数は1/2・22・1/2と,これまでに報告された臼歯の中でも大型であり,特に咬板数は最大であることがわかった.この標本の産出は,<i>P.naumanni</i>の時代的な形態変異を明らかにする上で重要である.