著者
野地 遼一 阿部 隼多 伊藤 貴洋 諸戸 貴志 濱川 礼
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-41, no.22, pp.1-6, 2016-07-29

本論文ではより印象的に自己の感情を相手に伝える手段として,頭頂部に装着する 「アホ毛」 を模した触覚型デバイス 「Ahogation」 の提案と,その効果の検証について述べる.「アホ毛」 とは日本の若者言葉であり,昆虫に見られる触覚器官のように,寝癖・癖毛によって頭部から飛び出して立っている毛束のことを指す.テレビアニメーションにおいてはその毛の動きや色の変化が,感情表現の技法の一つとして用いられている.本研究では触覚型デバイスを LED による発光と,サーボモータによる傾倒動作の組み合わせによって現実世界で実現させた.評価実験では,喜怒哀楽の 4 つの感情に対応した動作を判別できるか 14 名にアンケートを実施した.その結果,怒と哀に関しては約 90%伝達ができていた.しかし喜と楽は表現する感情が似ていた為,約 40%の人が誤認識した.
著者
伊藤 貴洋 志津野 之也 濱川 礼
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.839-840, 2017-03-16

本研究では,Kinectで撮影した写真から自動的にシャドウボックスを生成し,スマートフォン越しにARとして鑑賞できるシステムを提案する.思い出を飾って残す方法の1つに,シャドウボックスを制作する方法がある.シャドウボックスとは,思い出の写真とその関連写真を切り抜き,階層的に組み上げる立体絵画である.本システムはKinectで撮影した写真と,内蔵の深度センサから得られる深度情報から一定深度毎の写真を生成し,これにユーザが任意に配置した関連写真を組み合わせて各階層のARを生成する.ARにすることで,動画や音声の追加,パーツ毎の拡大縮小といった編集作業が可能となり,より効率的で手軽にシャドウボックスで思い出を残すことができる.