著者
勝見 久央 井上 昂治 中村 静 高梨 克也 河原 達也
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.241-242, 2017-03-16

人との自然なインタラクションの実現を指向する自律型アンドロイドにおいて,人間どうしの対話でみられる自然なタイミングでの笑いの実現は重要な要素である.また,笑いの中でも,一方が笑うともう一方がつられて笑うshared laughterは対話の場を和ませたり,盛り上げたりするなどの効果があると考えらえる.本稿では,人間とアンドロイドERICAとの1対1対話において,アンドロイドはいかなる場合に人間につられて笑うべきかという観点で,言語および韻律特徴量を分析する.また分析結果に基づき人間が笑った場合にアンドロイドがつられて笑うべきか否かの予測を試みる.
著者
小田 尚輝 山口 実靖
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.179-180, 2017-03-16

ウェブページの読み込み時間の短縮方法の一つとして、HTTP/2という新しいハイパーテキスト転送用のプロトコルが発表された。本研究では本プロトコルの高遅延環境におけるウェブページの読み込み速度の評価を行い、コネクションと性能関係についての考察を行う。そして、本プロトコルを用いる転送の高速化方法についての考察を行う。
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.483-484, 2017-03-16

昭和50年代に日本で全自動麻雀卓が登場し,麻雀荘を中心に広く普及することになった.この全自動麻雀卓とは,本来はプレイヤが手で行っていた“牌をかき混ぜて牌山に積み上げる動作”を自動で行う麻雀卓のことを指す.しかし,全自動麻雀卓の牌の撹拌手法には一定の規則性があるため,これが要因となり牌に偏りが生じている可能性がある.そのため本研究では,牌の撹拌手法から全自動麻雀卓をモデル化し,マルチエージェント・シミュレーションを用いて牌の撹拌率について検証した.その結果,全自動麻雀卓内部の牌を回転させるドラム空間に空回転(吸込み口が牌を取得しない回転)を加えることによって,牌の撹拌率を大幅に改善できることが分かった.
著者
五島 圭一 高橋 大志 寺野 隆雄
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.221-222, 2017-03-16

金融資産を管理する上で金融資産のリスクを表すボラティリティについて、どのようにモデリングをして、予測を行うかは金融機関経営における重要な課題の一つである。そのため、金融市場を反映した様々なモデルが考案されてきた。そこで本研究では、ディープラーニングモデルの一つであるリカレントニューラルネットワーク及びその派生モデルであるLSTMとGRUによって、株価指数のボラティリティ変動のモデリングを試みる。リカレントニューラルネットワークを用いれば、これまで人手で設計していたボラティリティ変動の構造を自動で捉えることができる可能性がある。GARCH(1,1)モデルとの比較を通じて、予測精度の分析を行った。
著者
和田 裕貴 長尾 智晴
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.345-346, 2017-03-16

近年,深層学習は画像認識や音声認識の分野で目覚ましい成果を上げている.また,深層学習を強化学習に応用するという深層強化学習の研究もなされており,適用先であるアーケードゲームにおいては人間より高得点を示したという報告もされている.そこで,本稿では深層強化学習を株式売買に応用した手法を提案する.本手法では,株価やテクニカル指標の時系列データ,投資家の状態から,将来の報酬の和を最大化するような方策を学習する.さらに本手法では,従来手法のように全所持金で株を購入し,売却時は全ての株を売るといったような単純な売買戦略ではなく,売買株数の最適化も含めて売買戦略の構築を行う.
著者
小池 誠
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.531-532, 2017-03-16

インターネットは玉石混交の情報に満ち溢れており、その情報の真偽を見極めるのが肝要である。そこで、今回、テレパシーに関する都市伝説について科学的に検証した。すると、驚くことに、多種多様な電波のなかには音として聞こえるものがあることが10報以上の学術論文で確認できた。可聴性電波は矩形波のマイクロ波であるが、なぜ矩形波のマイクロ波が音として聞こえるかは既に実験で解明されていた。更に、米国空軍が人間の頭部に可聴性電波を照射して、音声を伝える通信方式について米国特許6470214号及び6587729号を取得していた。この通信方式はテレパシー通信という命名にふさわしい。また、米国空軍の研究成果ということは、テレパシー通信は軍事通信の一種ということになる。
著者
藤山 千紘 小林 一郎 西本 伸志 西田 知史 麻生 英樹
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.169-170, 2017-03-16

我々は、常に次の状態を予測しながら日常生活を送っている。これは、我々がもつ脳の大脳皮質における予測符号化の機能が行っていることであり、近い将来を予測することによって生物としての個体を守っている。本研究では、この機能を模倣した深層学習により動画像から次の時刻の画像を予測することを目的とする。
著者
土方 希 鹿間 脩斗 藤代 一成
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.37-38, 2017-03-16

近年コミックやアニメを原作とした実写化のドラマや映画が流行している.しかし,俳優が原作のキャラクタに「似ている」という感覚には個人差があり,ミスキャスティングであると視聴者が感じてしまう場合が存在する.本研究で開発しているシステムCoCoAでは,原作のコミックまたはアニメのキャラクタの情報を入力とし,キャスティングの候補となる俳優のリストを出力する.特徴点検出を用いた顔の外面的特徴の類似度に,年齢や性格などの内面的特徴の客観的評価を組み合わせて,視聴者の感覚の個人差に依存しない,精度の高いキャスティング支援システムを実現する.
著者
閏間 莉央 小池 崇文
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.979-980, 2017-03-16

3点式眼電位センサーを搭載したメガネ型ウェアラブルデバイスによる視線活動と、光学式心拍センサーを搭載したウェアラブルウォッチによる心拍数の計測データを合わせて解析することで、ヒトが無意識に“好意”を抱いている状態を分析し判定できるのか検討を行った.これまで好意は数値化や可視化が困難であったが,近年の研究で好意を抱く際に視線活動が脳内に影響を与えることがわかっている.よって,視線活動の計測により好意が判定できる可能性がある.その可能性を探るため,実験では,メガネに装着した小型カメラで動画撮影も同時に行うことで,得られた視線活動・動画・心拍数のデータを用いて、視線活動と好意との関連性を調べた.
著者
吉崎 翔大 高井 昌彰
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.263-264, 2017-03-16

アニメなどの登場人物を模したキャラクターフィギュアが社会に浸透している.フィギュアの表情は登場作品のシーンやキャラクターの性格付けをよく反映するように固定されているが,現実世界でフィギュアが人に対して表情を変えながら話しかけるようになれば,フィギュアを介した仮想のキャラクターとの新たなコミュニケーションの世界を広げることができる.そこで,本研究ではフィギュアのリアルタイムな表情変化を顔認識とモーフィングを組み合わせた拡張現実で実現するシステムのプロトタイプを開発した.カメラを向けて覗くことで,フィギュアが目の瞬きなどの表情変化や発話内容と同期した口形状変化をする様子が見られる.フィギュアの頭を撫でる動作で表情を変化させるインタラクションも可能である.
著者
鴛海 太一 福田 直樹
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.477-478, 2017-03-16

本研究では,格闘ゲームにおける各操作キャラクターへの特徴付けを保ちながら,その操作に習熟したプレイヤーに対してもゲームバランスが適切になるように調整可能とする機構の試作について述べる.本研究では,Memetic Algorithmを用いたゲームバランス調整機構に基づいて半自動パラメータチューニングを可能とし,習熟したプレイヤーの動作を最適化中に学習により自動習得させることにより,習熟したプレイヤーがプレイした場合にもバランス調整が崩れないようにする機構の実現を目指す.
著者
吉田 修武 石原 誠 原田 智弘 ラック ターウォンマット
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.465-466, 2017-03-16

本研究では,格闘ゲームの一種であるFightingICEを用いて,綱引きモデル(Tag-Of-War; TOW)を適用したAIの性能を評価する.この綱引きモデルは2010年に青野氏らが考案したもので,アメーバが光刺激を避ける行動や生物の探索と活用を数理モデル化したものであり,多腕バンディット問題において優れた性能を示している.現在FightingICEのAIに用いられている手法で,優れた性能を示しているモンテカルロ木探索も,この問題において優れた性能を示しているため,TOWも同等以上の性能が期待できる.性能評価の結果,モンテカルロ木探索と同等以上の性能を示した.
著者
草野 貴宏 中川 裕登 プージャナー パリヤワン 原田 智広 ラック ターウォンマット
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.475-476, 2017-03-16

本論文では,Motion Gamingにおいて,プレイヤーの行動傾向に適応して健康促進するAIを提案する.身体全体の動作によってゲームの操作を行うMotion Gamingにおいて,プレイヤーはゲームを楽しみながら運動することができる.しかし,プレイヤーによっては,身体のある部位を使いすぎることで痛みを引き起こすなど,逆効果をもたらす可能性がある.そこで本論文では,AIの行動に対するプレイヤーの行動の傾向の分析を行う.AIの行動に対するプレイヤーの運動量を予測し,プレイヤーが身体の各部位を満遍なく用いるように行動するAIを提案する.対戦型格闘ゲームを用いた被験者実験により,提案手法の評価を行う.
著者
石井 雄飛 栗原 徹
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.259-260, 2017-03-16

近年、全天球カメラがより一般的なものとして普及している。その全天球カメラを用いて撮影された全天球画像において、画像の保存形式として一般的に用いられる手法は円筒展開である。円筒展開された平面画像では全天球カメラの外部パラメータによって特徴的な歪みが発生し、従来の画像処理技術を用いた物体認識を正確に行うことは難しい。従来、加速度センサを用いた回転補正が用いられているが、十分とは言えない。本研究では、垂直線を検出することで地面に対して水平に撮影された画像と同等の画像に補正する。垂直線を検出するため撮影環境に依存してしまうが、十分な量の垂直線を含む画像であれば十分な補正が可能であると言える。
著者
浅田 真央 高橋 一誠 鈴木 健嗣
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.667-668, 2017-03-16

本研究は,プロジェクタを用いて実世界へ視覚教示を重畳する新しい教育支援システムの開発を目的とする.提案システムは,教示する内容を紙や黒板に描くように、実世界の平面や物体にリアルタイムに描画を重畳させることで、視覚情報を生徒へ提供することを可能にするシステムを目指す.本発表では,机上で使用するモバイル型と、体育館など大空間で使用する固定型の2つの手法を提案する.
著者
平田 直也 中桐 斉之
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.347-348, 2017-03-16

近年、大型スーパー等を始めとして、普通の有人レジではなくセルフレジを設置している店舗が増えてきている。レジサービスの向上とスムーズな会計を実現するために設けているが、実際には客自身が面倒な作業をしなければならないため、セルフレジを避けて有人レジへと向かう客も多い。セルフレジを嫌う客もいる中で、実際にどのような効果が認められているのだろうか。本研究では、マルチエージェントシステム(MAS)を用いたシミュレータを開発し、一人一人の客層、商品数などを個別に与えてシミュレーションを行い、その効果や実測値との整合性を調べた。
著者
吉崎 弘一 堀田 博史
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.481-482, 2017-03-16

本研究では、著者らが開発してきた学習支援システムLePoを、オープンソースソフトウェアとして公開したので、その取り組みについて述べる。同学習支援システムの機能面の特徴として、テキストアノテーション、コンテンツキュレーション、及びプッシュ通知について説明する。また、開発面での特徴としては、利用しているライブラリや開発時のポリシー等を含め、システム開発の現状と利用する際の注意点等について述べる。
著者
星野 直紀 小宮山 摂 盛川 浩志
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.287-288, 2017-03-16

弓道の訓練において、初心者が個人で練習することは、指導者の有無や場所などの制約が多く、効果的な練習は困難である。本研究ではモーションキャプチャを用いた弓道練習システムを提案する。弓道経験者の射の動きを正規化した手本データをもとに射形の誤りを検出する既存のシステムに加え、訓練者の行っている射の段階を自動認識するシステムと、視覚的にわかりやすいフィードバックを実装し、より実用的なシステムを作成した。
著者
山元 亮典 橋本 周司 三輪 貴信 ギエルモ エンリケズ フェイ・イー ヤップ
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.269-270, 2017-03-16

リズムタップダンスにおいて,ステップのリズムからダンスの習熟度を定量的に評価することが出来れば,ダンサーが効果的な練習を出来るようになり,技術の向上に繋がると考えられる.そこで本論文では,我々が以前に開発したリズム計測タップシューズを用いて,ステップの種類とタイミングを測定し,そこからいくつかの特徴量を抽出することでタップダンスの習熟度を評価する仕組みを構築した.実際に,提案した特徴量を用いてアマチュアダンサーの習熟度を評価し,同じダンスをプロダンサーが採点した結果を比較することにより,我々が提案した特徴量の妥当性を確認した.
著者
山崎 直人 中屋敷 かほる 坂東 忠秋
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.311-312, 2017-03-16

本研究は画像処理によってテニスボールの追跡を行い、打点の位置やボールコースの確認を行うことを目的とする。ウィンブルドンなどで使用される「ホークアイ」と呼ばれるシステムがあるが、これは高速、高精細カメラを多数使用したシステムで、コートの状態や照明も最良の環境である。これに対して、本研究ではスマートホンのカメラを使用し、一般的な屋外のコートで撮影を行う。追跡の方法として、OpenCVを用いてボールの色情報を利用した追跡を行う。その際、天候だけでなく背景の映り込みによってボールの色が大きく変化してしまうことが判った。このため、初期設定段階で、1.ボール切り出し、2.色分布抽出、3.色分布を使った追跡を行い、追跡できなくなったフレームで再度1〜3を繰り返すことによって複数の色分布を抽出した。この複数の色分布を使って、ボール追跡を行ったところ、高精度で追跡できることが判った。