著者
杉本 隼斗 久野 文菜 谷口 航平 濱川 礼
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1F3OS2a01, 2020 (Released:2020-06-19)

本研究では、アボカドの食べ頃判断支援を目的とした深層学習によるアボカドの追熟段階分類手法を提案する。アボカドは収穫後、追熟を経て食べ頃を迎える果物であり、一般消費者に食べ頃の見極めが要求される。アボカドの食べ頃を見極めるには、主に果皮の色や質感、硬度などが指標とされる。しかし、これらの指標は曖昧であり、熟練者でなければ正確な判断は困難である。 このような問題に対し、様々な追熟段階分類手法が提案されているが、特殊デバイスが必要とされる手法が多く、一般消費者が手軽に利用可能な手法は少ない。また、深層学習の画像認識による手法は提案されていない。深層学習は高精度な分類が期待され、一度データを学習させたモデルを利用すれば、ユーザは画像入力のみで出力結果を得ることが可能であるため、アボカドの追熟段階分類においても有効であると考えた。 そこで本研究では、深層学習を用いたアプローチによってアボカドの追熟段階分類を行った。深層学習はアボカドの果実検出にYOLOv3、追熟段階分類にVGG19を使用した。評価の結果、果実検出では高精度な検出が可能となったが、追熟段階分類では多くの改良点が残る結果となった。
著者
牧野 貴斗 濱川 礼
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2021-GI-46, no.7, pp.1-6, 2021-06-12

本研究では CGDL (A Card Game Description Language) を用いてトリックテイキングゲームのルールを記述し深層生成を行いトリックテイキングゲームを自動生成する手法を提案する.トリックテイキングゲームとは,ナポレオンやコントラクトブリッジに代表される全員でカードを決められた枚数出し.出したカードの大小などで勝敗を決めるトリックを複数回繰り返すゲームのことである.人の顔を見ながらできるカードゲームは,コミュニケーション能力を養い,ゲームに勝つために考える過程で思考力を養うことができる知育能力があると考えられている.ただ同一のゲームを繰り返しているとセオリーが確立し思考機会の減少,遊び慣れからゲームに飽きてしまい,カードゲームの持つ知育能力が損なわれてしまう.そこで,常に新しいゲームを提供することができればこの問題を解決できると考え,カードゲームの自動生成を行った.ゲームの自動生成分野では遺伝的アルゴリズムを用いてチェッカーや Go などのバランスの取れたボードゲームを設計する試みなどがあるがこれらの研究では限られたバリエーションでしかルールを表現できていない.そこで本研究では CGDL を用いてトリックテイキングゲームのルールを記述することで様々な形式に対応させ,これを深層学習で学習させることで,ルールをより多彩に表現することを試み,生成したゲームの評価を行った.
著者
髙木 亜蘭 小林 龍成 長谷川 稜馬 谷口 航平 濱川 礼
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.40-45, 2019-09-13

本論文では、ユーザが選択したテキスト形式の怪談文章の盛り上がり箇所を自動判別することで、内容に関連した怪奇現象の「演出」を行い、抑揚を付加した「声」で語るVRコンテンツの自動生成を行うシステム「文章導仮想怪談」を提案する。怪談は古くから存在し、現代でも楽しまれている文化の一つである。その楽しみ方の一つとしてVR怪談が存在している。しかし、VR怪談は対応している怪談の数が少ない。そこで我々は、ユーザがインターネット上に数多く存在する怪談文章を用いることで、多くの怪談文章に対応できる応用性のあるシステムを開発した。
著者
三井 健史 伊藤 智也 中西 勇人 濱川 礼
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.73, pp.1-6, 2014-05-30

本論文では,SNSの投稿に含まれた感情を記録するライフログシステム「Emote」について述べる.近年,様々なライフログシステムが流行している.ライフログのために画像情報,音声情報,位置情報,感情情報などを記録している.画像情報,音声情報,位置情報はデバイス機器の発達により自動化が発達した.だが,感情取得の自動化は中々進んでいない.そこでTwitter, Facebookの投稿文の感情を分析し,分析結果を自動的に記録していくライフログシステム「Emote」を開発した.「Emote」ではTwitter, Facebook各投稿から感情分析を行い,各感情を可視化し手軽に利用できるライフログシステムの提供を目的とする.事前にSNS (Twitter)の投稿データ,約3万件を収集し,これらの投稿から自然言語処理とナイーブベイズ分類器を用いて単語ごとの感情を学習させた.「Emote」では,その学習データを用いてTwitter, Facebookに投稿されている各文章の感情を決定している.それらを用いて,各投稿を自動的に6つの感情に当てはめ感情をカレンダーとともに色で表現している.
著者
三井健史 伊藤智也 中西勇人 濱川礼
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-6, 2014-05-30

本論文では,SNS の投稿に含まれた感情を記録するライフログシステム 「Emote」 について述べる.近年,様々なライフログシステムが流行している.ライフログのために画像情報,音声情報,位置情報,感情情報などを記録している.画像情報,音声情報,位置情報はデバイス機器の発達により自動化が発達した.だが,感情取得の自動化は中々進んでいない.そこで Twitter,Facebook の投稿文の感情を分析し,分析結果を自動的に記録していくライフログシステム 「Emote」 を開発した.「Emote」 では Twitter,Facebook 各投稿から感情分析を行い,各感情を可視化し手軽に利用できるライフログシステムの提供を目的とする.事前に SNS(Twitter) の投稿データ,約 3 万件を収集し,これらの投稿から自然言語処理とナイーブベイズ分類器を用いて単語ごとの感情を学習させた.「Emote」 では,その学習データを用いて Twitter,Facebook に投稿されている各文章の感情を決定している.それらを用いて,各投稿を自動的に 6 つの感情に当てはめ感情をカレンダーとともに色で表現している.
著者
加藤 慎一朗 濱川 礼
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.27, pp.1-8, 2013-03-06

本研究では Twitter から得られる Tweet を処理することで,全ての単語に感情情報を付加し,その情報を利用してユーザの推薦を行う.例えば 「英語」 という単語に 「楽しい」 感情を抱く人もいるし,「哀しい」 感情を抱く人もいる.そこで,ユーザごとに全ての単語に対して感情情報を付加することで,その単語が使用される際に,ユーザ一人ひとりが単語にどのような感情を持っているのかを調査し,単語に対して同じ感情を抱くユーザを推薦する.In this study, using natural language information obtained from Twitter, we add feeling information to all words, and make recommendation user to user this information. For example, some people may have happy feeling to the word "English", some people may have unhappy feeling to word "English". By adding emotional information to all word, to investigate whether any have implications when that word is used, and recommend the user to feel the same emotion for words.
著者
杉本 隼斗 濱川 礼
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2021-EC-60, no.5, pp.1-4, 2021-05-25

It is said that the eating time of an avocado can be determined using the color, texture, and firmness of the rind as indicators, but it is difficult to determine the eating time of an avocado with high accuracy only for experienced users, which is a problem faced by end users of avocados. In this study, we developed a deep learning model that classifies avocados into three classes (unripe, ripe, and overripe) based on image input, and implemented a mobile application that can be run on a smartphone equipped with the model. For the deep learning model, we investigated a classification method using deep metric learning. Deep metric learning has achieved many successes in face recognition tasks. It is considered useful when applying deep learning to datasets with small differences in image features between classes and a small amount of data for each class, and the dataset we collected in this study has the same characteristics. The model was able to classify the evaluation data with an accuracy of 89.77%.
著者
野地 遼一 阿部 隼多 伊藤 貴洋 諸戸 貴志 濱川 礼
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-41, no.22, pp.1-6, 2016-07-29

本論文ではより印象的に自己の感情を相手に伝える手段として,頭頂部に装着する 「アホ毛」 を模した触覚型デバイス 「Ahogation」 の提案と,その効果の検証について述べる.「アホ毛」 とは日本の若者言葉であり,昆虫に見られる触覚器官のように,寝癖・癖毛によって頭部から飛び出して立っている毛束のことを指す.テレビアニメーションにおいてはその毛の動きや色の変化が,感情表現の技法の一つとして用いられている.本研究では触覚型デバイスを LED による発光と,サーボモータによる傾倒動作の組み合わせによって現実世界で実現させた.評価実験では,喜怒哀楽の 4 つの感情に対応した動作を判別できるか 14 名にアンケートを実施した.その結果,怒と哀に関しては約 90%伝達ができていた.しかし喜と楽は表現する感情が似ていた為,約 40%の人が誤認識した.
著者
久野 文菜 近藤 拓弥 松本 拓磨 山本 玲 畑中 衛 濱川 礼
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.737-745, 2020-03-15

本論文では任意の画像から,画像内に存在する物体の図形の構造を考慮した絵描き歌を自動生成するシステムについて述べる.相手に物事を説明するシーンにおいて,口頭のみでの説明と比べ,それに絵を加えた説明のほうが聞き手に強い印象を与えることができる.しかし絵を描くことに対して苦手意識を持つ人は,絵を描いて説明するということに対し羞恥心を感じ,口頭のみでの説明を行わざるを得なくなる.そこで我々は絵を描くことに対して苦手意識を持つ人が気軽に絵を練習できる方法として絵描き歌を提案する.任意の絵に対して,いちいち絵描き歌を人が作成するのは非常に手間がかかるため,我々は任意の画像から自動で絵描き歌を生成するシステムを開発した.さらに物体の構造に着目することでより人間に理解しやすい絵描き歌手法を提案する.従来の絵描き歌の歌詞は物体を構成するパーツの形状をとらえて作成されており形状に対するユーザの理解を促進するが,絵を描くのに必要な『位置関係』については触れられていないため,本手法では従来の歌詞に加えてパーツの位置関係も明示することにより,さらに詳しく物体の特徴をとらえることを可能にした.ユーザは絵描き歌にしたい対象を撮影し,システムに入力する.システムはユーザが撮影した画像を受け取り,パーツ分けをする.その後パーツごとの構造(形状・位置関係)を取得し,それに合わせた歌詞を自動生成する.本システムについて評価を行った結果,本システムを利用することにより絵を描くことに対する苦手意識の低減につながることが確認できた.
著者
伊藤 貴洋 志津野 之也 濱川 礼
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.839-840, 2017-03-16

本研究では,Kinectで撮影した写真から自動的にシャドウボックスを生成し,スマートフォン越しにARとして鑑賞できるシステムを提案する.思い出を飾って残す方法の1つに,シャドウボックスを制作する方法がある.シャドウボックスとは,思い出の写真とその関連写真を切り抜き,階層的に組み上げる立体絵画である.本システムはKinectで撮影した写真と,内蔵の深度センサから得られる深度情報から一定深度毎の写真を生成し,これにユーザが任意に配置した関連写真を組み合わせて各階層のARを生成する.ARにすることで,動画や音声の追加,パーツ毎の拡大縮小といった編集作業が可能となり,より効率的で手軽にシャドウボックスで思い出を残すことができる.
著者
小島 有貴 安達 拓也 濱川 礼
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.157-158, 2018-03-13

中学生の教育課程における「電流」単元は苦手かつ興味の惹きにくい単元であること報告されている。「電流」単元の苦手対策として電気を水に例える教え方があり、効果があることが実証されている。そこで、タブレット端末を用いて参考書の電子回路図を写真撮影し、三次元水路図に自動変換するシステムを開発した。本論文ではシステムのARを用いた可視化の手法ついて述べる。ARを用いて三次元水路図を表示することで不可視な電気(電圧を水の落差、抵抗を水車の大小、電流を水の流量)を可視化する。これにより回路の働きをイメージすることが容易になり、「電流」単元の理解促進や学習意欲向上を図る。
著者
諸戸 貴志 濱川 礼
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.322-327, 2016-07-06

日常生活中に出来る運動である階段の利用に対する意欲をゲーミフィケーションを用いて楽しさを感じさせることで向上させ,日常生活内で負担なく運動を行えるようになると考え,効果の検証のためにシステムの開発と評価を行った.近年のヘルスケアブームにより,サイクリングやランニングなどの運動を積極的に行う人が増えてきた.しかし,これらの運動は時間の確保や意欲の維持などが必要となる.本研究では運動のために時間を割くことなく日常生活中において出来る運動として階段の昇降に注目した.階段の昇りは,通常の歩行に比べ約 3 倍の運動量となりジョギング並の運動量になるとされるため,階段を利用することで日常生活に負担なく運動をこなす事ができると考えた.しかし,階段利用による健康意識はあるが行動に結びつかない人や継続して利用出来ない人など多くいると考えられる.本研究では近年多くの分野で注目されているゲーミフィケーションを用いることで階段利用を楽しく感じさせることで意欲の向上が出来ると考えた.ゲーミフィケーションとは楽しませ熱中させるゲームの要素や仕組みを用いてユーザの意欲を向上させ,日常の行動を活性化させようとするものである.ユーザーはカメラ付き HMD を装着し,AR により階段に付与されたゲームの要素の報酬を HMD を介して閲覧する.これにより少しでも楽しく階段利用が出来ると考えた.
著者
岡安 優弥 高田 雅倫 渡辺 邦浩 濱川 礼
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第72回, no.人工知能と認知科学, pp.511-512, 2010-03-08

本論文では日本語語呂合わせ(以下,語呂とする)の自動生成手法について述べる.本研究における語呂とは,複数の単語が規則性を持って並んでいる順番を覚える際に使われるものとする.良い語呂の定義は,覚えやすく,元の単語が思い出しやすい語呂である.本研究では,より良い語呂を生成するための手法を提案し,システムとして実装,実際に良い語呂が生成できるかの検証を行った.
著者
上野大輔 阿原正弥 酒光真理 松田結希 濱川礼
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.871-872, 2013-03-06

本稿は画像から逆遠近トリックアートを作成するシステムについて述べる。 近年、トリックアート展は全国各地で開催されている。 トリックアートには様々な種類があり、その代表的なものの一つとしてストリートトリックアートがあげられる。これは錯視と遠近法を利用し、路上に風景やキャラクターを描き、実際とは異なる空間を演出したり、物体があるように見せたりするものである。 しかし、トリックアートの作成には膨大な時間がかかる。本システムでは入力された画像の対象物を抽出し、影を付加したものに透視投影変換を行うことでストリートトリックアートやその他の逆遠近トリックアートの作成を行う。
著者
曽我 幸雅 中村 岳史 山田 達也 濱川 礼
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第70回, no.インタフェース, pp.235-236, 2008-03-13