著者
安武 敦子 佐々木 謙二 志岐 祐一
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.215-224, 2023-03-31 (Released:2023-06-15)

戦後の公営住宅の不燃化の流れを整理し,1948年度に全国に展開した48型の所在や,標準型とは別に店舗付き住宅が建設されたことを把握した。さらに新聞等から地方での建設過程を明らかにした。平面計画に関しては,47型・48型は戦前の同潤会アパートの間取りに近いものの,住宅営団の日照の考えを取り入れ,48型では台所の家事動線が軽減されるなど改良が加えられている。施工については配筋間隔など高輪アパートとの差があったが大きな違いはなく,同一建物内で品質のバラツキが大きいことが確認された。またその後の規準と比較すると鉄筋が過剰に設計されていたことが分かった。
著者
安武 敦子 才津 祐美子 渡辺 貴史 佐々木 謙二 迫 宏幸
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-07-18

日本で加速度的に高齢化が進むなか,離島はその先陣を切って進んでいるといえる。離島集落は管理能力不全が起こり始め,集落の再編期に直面するなか,コンパクト化に向けて進んでいく傾向が見られる。しかし予備調査から,離島では相当の対価を支払っても,現住地に居住継続したいという結果を得た。地域の特色と居住傾向がどう関係しているのかを見ると,結果として居住者の満足度や生きがいの差は立地や利便性と強い関連性は見いだせない。隔絶性の高い地域で,高齢者が自発的に活動に参加し,また廃校の活用においても,多くの主体によって複数の空間が複数の用途に柔軟に活用されるなど,地域や個人の自立性が高いことが推察できる。