著者
佐藤 孝幸 中川 隆雄 仁科 雅良 須賀 弘泰 高橋 春樹 出口 善純 小林 尊志
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.941-947, 2009-12-15 (Released:2010-03-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1 2

カフェインは嗜好品の他,感冒薬や眠気予防薬として普及しているため,過剰摂取が容易である。大量服用から致死的中毒を来した2症例を救命した。〈症例1〉34歳の女性。市販感冒薬を大量服用後,心室細動から心静止状態となり救急搬送された。感冒薬成分中の致死量のカフェインが心肺停止の原因と考えられた。〈症例2〉33歳の男性。自殺企図にて市販無水カフェイン(カフェイン量24g)を内服,嘔吐と気分不快のため自らの要請で救急搬送となった。いずれも大量のカフェイン急性中毒例で,薬剤抵抗性の難治性不整脈が特徴であった。早期の胃洗浄,活性炭と下剤の使用,呼吸循環管理により救命することができた。とくに症例2では,早期の血液吸着により血中濃度の減少と症状の劇的な改善を認めた。これは血液吸着の有用性を示す所見と考えられる。
著者
佐藤 孝幸 中川 隆雄 仁科 雅良 須賀 弘泰 高橋 春樹 出口 善純 小林 尊志
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.941-947, 2009-12-15
参考文献数
19
被引用文献数
1

カフェインは嗜好品の他,感冒薬や眠気予防薬として普及しているため,過剰摂取が容易である。大量服用から致死的中毒を来した2症例を救命した。〈症例1〉34歳の女性。市販感冒薬を大量服用後,心室細動から心静止状態となり救急搬送された。感冒薬成分中の致死量のカフェインが心肺停止の原因と考えられた。〈症例2〉33歳の男性。自殺企図にて市販無水カフェイン(カフェイン量24g)を内服,嘔吐と気分不快のため自らの要請で救急搬送となった。いずれも大量のカフェイン急性中毒例で,薬剤抵抗性の難治性不整脈が特徴であった。早期の胃洗浄,活性炭と下剤の使用,呼吸循環管理により救命することができた。とくに症例2では,早期の血液吸着により血中濃度の減少と症状の劇的な改善を認めた。これは血液吸着の有用性を示す所見と考えられる。
著者
佐藤 孝幸 仁科 雅良 須賀 弘泰 篠原 潤 増田 崇光 髙橋 宏之 磯谷 栄二
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.11, pp.971-975, 2013-11-15 (Released:2014-01-07)
参考文献数
16

子宮留膿腫は子宮腔内の感染に子宮頸管の狭窄や閉塞が加わり,子宮腔内に膿が貯留する疾患であり,高齢者に多くみられる。今回我々は,子宮留膿腫に起因する敗血症性ショックから心肺停止に至ったが,適切な加療により救命することができた1例を経験したので報告する。症例は76歳の女性。突然の呼吸困難と発汗を認めたのち意識消失したため救急搬送となった。来院後心肺停止状態となり,心肺蘇生術により心拍再開した。心拍再開後,敗血症を呈していたため,腹部,骨盤CT検査による精査を行い,子宮内に膿瘍を認め,子宮留膿腫の診断に至った。子宮留膿腫による敗血症に対して経膣的ドレナージと集中治療を行った結果,後遺症を残すことなく救命することができた。高齢女性においては敗血症性ショックから心肺停止を来す可能性があり,鑑別診断に本疾患も念頭に置く必要があると思われた。
著者
春日 紀子 高橋 宏之 坂梨 洋 安藤 大吾 小林 利道 増田 崇光 篠原 潤 佐藤 孝幸 磯谷 栄二
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.50-50, 2013-02-25

第347回東京女子医科大学学会例会 平成25年2月23日(土) 総合外来センター5階 大会議室