著者
佐藤 悠 萩原 威志
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.10, pp.1-6, 2017-09-22

新潟大学工学部情報工学科では,Linux 環境を用いた演習を行うための計算機演習室システムを運用している.システムは主に複数台の演習用サーバと,シンクライアントである X 端末群,ファイルサーバによって構成されているが,このような常時稼働の共用システム下での利用を想定していないアプリケーションも多く,トラブルが頻発してシステム運用上の問題となっていた.そこで,利用者が多いために問題解決もより進んでいると考えられるスタンドアロンのデスクトップ PC に近い形態で実行するため,コンテナ型仮想化ソフトウェアの Docker を利用し,1 ユーザに対し 1 コンテナを実行する環境を提供することで,各ユーザの利用に合わせて起動 ・ 終了するシステムを構築した.また併せて,この際に作成した Docker イメージを学生が所有する PC 上で実行可能な形で配布することで,学生が利用できる Linux 演習環境として,新しい在宅学習システムを提案した.
著者
白須 敞夫 森崎 直木 土方 浩美 塚本 創一郎 佐藤 悠吉 田辺 智子 奥村 典子 貞光 俊二 市毛 彰 市瀬 武彦
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.538-539, 1972-07-25

東京女子医科大学学会第38回総会 昭和47年10月1日 東京女子医科大学本部講堂
著者
佐藤 悠
出版者
山梨大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

基音とその整数倍の周波数からなる倍音(ハーモニクス)から構成される複雑音を楽音という。楽音においては構成音の周波数に相当する複数の音の高さ(tone height,ピッチ)ではなく基音周波数に相当する単一のピッチが認知される。また2倍の周波数のピッチは同じ音名の音であるという感覚が生じる(tone chroma)。このピッチ感覚の音響手がかりとしては周波数情報であるスペクトルキューと時間波形の繰り返しであるテンポラルキューであることが心理物理実験から提唱されている。しかし音響手がかりの情報処理を行う大脳皮質での神経機構は現在まったく不明である。本研究では覚醒ネコの大脳皮質高次聴覚野において単一神経活動を記録し、ハーモニクス構造を持つ複合楽音刺激にたいする反応を調べた。心理物理実験と適合する神経細胞はごくわずか(数ユニット)ではあるが大脳皮質高次聴覚野において発見された。大脳皮質高次聴覚野からのトップダウンアプローチは現時点においてまだ実験継続中である。さらに研究の途中において大脳皮質一次聴覚野においてピッチに反応するニューロンが豊富に存在することが明らかとなった。豊富に存在する一次聴覚野ニューロンの反応を優先的に調べた。結果は論文として発表予定である(Cereb Cortex, in press)。すなわちピッチに反応する一次聴覚野ニューロンは純音でのベスト周波数に一致する基音周波数とそのオクターブ下の周波数に感受性を持つ。しかし同じようなスペクトル帯域の雑音には反応しない。基音への周波数同調性は抑制性周波数応答野が非選択性のハーモニクスにのみ存在し選択性ハーモニクスには存在しないことに起因する。一次聴覚野は雑音と楽音の区別、および楽音の音程認知に重要な役割をすることが明らかとなった。