著者
佐藤義和 著
出版者
広文堂書店
巻号頁・発行日
1913
著者
佐藤 義和 長谷川 三喜
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.167-174, 1991-03-30 (Released:2011-09-05)
参考文献数
11

係留式ストールの居住性を検討するために乳用牛の起立・横臥動作に関する運動力学的分析を行った。動作中にスタンチョンに与えられる引張力の最大値は上下支点型チェーンタイの場合の2~4倍程度であることを明らかにし, スタンチョンの拘束力の大きさを定量化した。両動作に共通して, 前肢に関しては前膝による接地時間が長く, 1前膝で体重の40%程度の荷重を支えていることを明らかにした。後肢に関しては蹄尖付近の小面積による接地相があり, 接地圧は数十kgf/cm2になるものと推定した。横臥動作時には前肢は後方に最もすべりやすいため, ストールの前半部分に関しては勾配を小さく抑えるべきであると考察した。
著者
小綿 寿志 佐藤 義和 干場 信司 影山 敏司 杉吉 一行
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.77-82, 1999

実規模アイスポンドシステムを用いてバレイショの長期貯蔵を行い, その際の冷房性能および氷の融解に関わる熱負荷を測定した。その結果, 最大冷房能力はほぼ設計通りの13.3kWであり, この時の冷房成績係数は約1.7であった。3月末から5月末までは貯蔵庫内はバレイショ貯蔵に好適な気温2℃, 相対湿度約93%に維持された。6月以降に電気冷房機を併用した場合, 加湿器を使用することなく庫内を高湿度に維持でき, バレイショの貯蔵のほかアスパラガス,キャベツの予冷でも良好な結果を得た。氷は8月末まで残存し, 8月中旬まで氷を利用した冷房が可能であった。アイスポンド各面の熱負荷の中で底面および法面に比べ氷の上面からの侵入熱量の割合が際立って大きかった。アイスポンドの氷の融解に関わる熱負荷の総和は,製氷完了時に推定した氷の全融解潜熱量とよく一致した。
著者
干場 信司 五十部 誠一郎 佐藤 義和 堂腰 純 曽根 章夫 岡本 全弘
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.73-80, 1988-03-10

カーフハッチの有効性は, 空気の新鮮さと1頭ずつの隔離飼養による疾病の感染防止に基ずいていると考えられるが, 同時にカーフハッチ自体は, 屋外の気象条件を子牛にとって少しでも快適なものとする役割を持っている。本報では, 冬期を対象とした前報にひきつづき, 夏期におけるカーフハッチ内気象環境の改善効果を知る目的で, 子牛のカーフハッチ利用行動と気象環境との関係を検討した。行動調査は, 北海道十勝地方において、7月から9月にわたり8頭の子牛を一般型, 通風型, FRP製, 連鎖型の4種類のカーフハッチに収容して実施した。得られた結果は, 次の通りであった。1)一般型, 通風型およびFRP製のカーフハッチに収容された子牛は, 日中(日の出から日の入りまで)の52%ないし61%をカーフハッチ内で過ごした。これは, 冬期の約80%に比べ, 著しく低い利用率であった。これに対して連鎖型カーフハッチに収容された子牛は, 78%ないし80%の高い利用率を示した。2)冬期間カーフハッチ利用率との間に極めて高い相関を示した風速は, 夏期には, 通風型カーフハッチに収容された3頭のうちの1頭にのみ有意な相関が認められたが, 他の7頭には有意な相関は認められなかった。3)降雨はカーフハッチ利用率に大きく影響を与えており, 降雨日には, 無降雨日の1.3倍ないし1.6倍の利用率を示した。4)通風型カーフハッチに収容された3頭のうちの1頭と一般型カーフハッチに収容された一頭の計2頭の子牛については, 屋外気温および屋外黒球温度とカーフハッチ利用率との間に有意な正の相関が認められ, これらのカーフハッチに防暑効果があることを伺わせた。5)素地のままのFRP製カーフハッチに収容された子牛のカーフハッチ利用率と日射量および日照時間との間には有意な負の相関が認められ, FRP製カーフハッチは防暑効果を有していないことが推察された。6)北海道において, カーフハッチは夏・冬それぞれ異なった機能, つまり冬には風に基ずく寒さを防ぐ機能を持ち, 夏には雨よけとしての機能を持っていることが明らかになった。