著者
倉本 敬二
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.1183-1190, 2009 (Released:2009-12-21)
参考文献数
29
被引用文献数
3

輸液フィルターの必要の是非が論じられてから久しい。不溶性異物による生体への有害反応が証明されているにもかかわらず、本邦臨床においてはコストとの関連を理由に輸液フィルターを使用しないで輸液療法 (栄養・薬物療法) が行われている場合も未だ見受けられる。本稿では不溶性微粒子による注射剤汚染の現実を通して日本薬局方の矛盾点並びに調製された輸液の不溶性微粒子汚染とそれらが静脈内投与された場合の体内分布についての検討結果を踏まえて輸液療法時のリスクマネジメントとしての輸液フィルターの必要性について述べる。
著者
倉本 敬二
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.1071-1075, 2011 (Released:2011-08-25)
参考文献数
6

2008年に日本静脈経腸栄養学会において「NST (nutrition support team) における薬剤師の活動指針」が制定された。その第一項目に (1) 静脈・経腸栄養療法における処方支援 1) 処方設計支援、と記してある。つまりNSTにかかわる薬剤師には静脈栄養療法の処方支援が求められているのである。静脈栄養療法に用いられる輸液は医薬品である。医薬品の責任者は薬剤師であるはずである。その期待に応えNSTにおける薬剤師の役割を明確にするためにも是非とも我々薬剤師は“輸液力”を磨かなければならない。末梢輸液では食事や飲水によるバイアスがあるため、絶飲食のTPN (total parenteral nutrition) が最も輸液処方設計への導入としては適していると考えられるので本項ではTPN症例を念頭において“輸液処方設計の基礎知識”について解説したい。
著者
菅原 拓也 荒井 浩一 倉本 敬二 東海林 徹 浅倉 聖岳 白石 正
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.678-686, 2016-10-10 (Released:2017-10-10)
参考文献数
18
被引用文献数
1

We previously reported that insoluble particulate matter formed during the mixing of injectable drugs. We considered that the contamination derived from the disposable injection syringe used for the mixture as one of the causes. Therefore, in the present study, we evaluated the amount of insoluble particulate matter caused by using a 50-mL syringe of each manufacturer, using syringes of various capacities and number of piston times (suction and expulsion) of the syringe. Furthermore, we were able to identify the components of the insoluble particulate matter that formed. As a result, we found that a lot of insoluble particulate matter was expelled from the 50-mL syringes of each manufacturer that increased with the capacity of the syringe and the number of piston times. In addition, we found that the insoluble particulate matter was from the silicone oil coating on the inner surfaces of the syringes.
著者
倉本 敬二
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.257-267, 2017 (Released:2018-05-14)
参考文献数
17
被引用文献数
1