著者
押切 志郎 稲波 悠季 菅原 身奈 木村 真一 平山 訓之 八木 一正
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.252-254, 2006

「見えないものをよりわかりやすく」このことは物理実験を行う上で非常に重要になる。見えないものを視覚化することで,原理というものがより簡単に理解できるようになるからである。本研究室では,「空飛ぶみそラーメン実験装置」などと名付けた風を送るデモ実験装置などを開発してきた。そして,それらを使い,身近にあるスズランテープで風の流れを見やすく工夫をしたところ,これまで見えないはずの様々な空気の流れの様子が簡単に見えてくることがわかった。その研究の概要を紹介する。
著者
木幡 大河 佐藤 真里 菅原 布美 佐々木 聡也 八木 一正 菊池 新司
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.61-62, 2010 (Released:2018-04-07)
参考文献数
1
被引用文献数
1

本研究では、独自の粉塵爆発装置を作成して、生徒が視覚的に捉えやすい「粉塵爆発」の教室規模での教材化を試みる。粉塵爆発が起こりやすい条件を研究するとともに日常で爆発が起こり得る可能性も示し、生徒の防災の意識を高めることも目指したい。
著者
澤内 大樹 坂本 有希 高橋 治 佐藤 真里 八木 一正
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.11-14, 2007 (Released:2018-04-07)
参考文献数
15

近年、温室効果ガス増加による地球温暖化防止のため、カーボンニュートラルの観点からバイオマスを用いたエネルギーが注目されている。また、今年度から前倒し施行された学習指導要領では環境教育の一層の充実とともに学習内容が自分たちの生活と結びつく実感を伴った理解が強調されている。このような背景の下、本研究では岩手県の特産であるリンゴを用いた効率的なエタノール合成および教材への応用を視野に入れた研究を行っている。品種や酵母ごとでの検討の結果、糖度の高いリンゴほどエタノールの生成量が多く、酸度の高いリンゴほどエタノールの生成量が抑制される傾向が見られた。今後はサンフジについて、時間ごとでの生成量の変化や精製条件のさらなる検討を行う予定である。また、12 月上旬に授業実践を行い、生徒たちの環境・エネルギーへの意識の変化を調査する予定である。
著者
八木 一正
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.109-124, 1999-06-25 (Released:2017-02-10)
参考文献数
47
被引用文献数
4

「感性」は物理教育界において長く重要視されてこなかったが,近年,学習意欲や創造性の源泉として教育学の分野では見直されつつある。そういう中で筆者も以前から生徒の「メタ認知」的発達に着目し,感性を高めることを目的とした年間授業プログラムを開発してきた。そこでは,実験や体験を重視し,生徒に人間社会や自然との身近さを実感させる授業展開を試みた。その結果,生徒の感性を高めることが可能になり,物理教育の今日的重要課題である物理嫌いも改善され履修者も増加することがわかった。
著者
八木 一正 馬目 秀夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.143-145, 1991
被引用文献数
1

エレベータの加速度を測定するのに,エレベータ内に体重計を持ち込み"人間の体重がどう変化するか"で観察する方法がテレビの教育番組や図鑑などで紹介されてきた。ところが,この方法で求めた加速度からエレベーターの移動速度および移動距離を定量的に分析したところ,真の値より2割以上の誤差が出ることに気付いた。ここではその原因が体重計の"自重"にあることを明らかにしたので紹介する。
著者
八木 一正 三上 良太 久坂 哲也 Anderson David Nashon Samson
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.91-96, 2006

過去の研究において,子どもたちに正しい科学的概念を形成させるために,素朴概念の修正を考慮した教授方法が採用される必要性や,素朴概念の修正に関して「メタ認知的支援」を行い,「メタ認知的モニタリング」の働きを促す事の有用性が示されている。そこで本研究ではその事を踏まえ,素朴概念の中でも素朴物理学を修正する事を狙いとし,遊園地を活用した科学体験学習の開発に取り組んだ。そして,実際に科学体験学習を開催して参加者を対象にアンケートやテストによる調査を行い,その分析結果から,今回行った科学体験学習は素朴物理学の修正に有効である可能性が示された。