著者
杉山 裕樹 川崎 雅和 金治 英貞 八木 知己
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.A1-0719, 2023 (Released:2023-03-20)
参考文献数
37

本研究では主径間650mを3径間有する多径間連続斜張橋の主桁構造に対して,一般的な扁平六角形鋼床版1箱桁断面に代わり,維持管理性および構造合理性の向上を目的に超高強度繊維補強コンクリート床版を用いた端2箱桁断面を提案する.提案構造に対して,耐荷性能の観点から,扁平六角形鋼床版1箱桁との構造特性の違いを明らかにし実現性を確認する.さらに,端2箱桁を実現する上での重要な課題である耐風安定性について,風洞試験による種々の断面形状に対する検討を行い,実現性のある主桁形状を提案する.活荷重および温度荷重に対して構造設計し,扁平六角形鋼床版1箱桁との比較により,提案構造は実現可能な構造であることを確認した.また,バネ支持試験およびフラッター解析により,フラッターに対する耐風安定性を確保可能な断面形状を示した.
著者
白土 博通 八木 知己
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

瞬発気流を再現する風洞実験装置の検討,試作を行い,正方形断面柱の揚力を測定した.揚力ピーク発生とカルマン渦による揚力変動周期の間の密接な関係が一部明らかとなったが,両空気力成分の分離に課題を残した.一方,既存の突風風洞を用いて矩形断面や5本円柱の過渡空気力を測定し,前者は上下面の剥離バブルの非対称な成長,後者は円柱間の複雑な流れの生成の重要性を明らかにした.さらに,過渡空気力のLES数値シミュレーションを実施し,カルマン渦との関係を得たほか,竜巻移動時の風速時刻歴シミュレーションにより,風速急変時の鉄道車両の安全性評価を試みた.