著者
内垣戸 貴之 中橋 雄 浅井 和行 久保田 賢一
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.587-596, 2006
参考文献数
23
被引用文献数
1

日本教育工学会において,研究方法論に関する議論が活発に行われている.その中でも特に,教室内でのコミュニケーションなど,研究対象に対する深い理解が必要な場合において,質的研究法の価値が認められつつある.本論文では,教育工学における質的研究の重要性について確認しながら,質的研究を論文としてまとめる上で重要な研究の妥当性と一般化の適用範囲の示し方について,いくつかの観点を提案する.そして,具体的にそれらが日本教育工学会論文誌の研究論文において,どのような形で示されているか分析し,質的研究論文のまとめ方について考察する.
著者
稲垣 忠 内垣戸 貴之 黒上 晴夫
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.103-111, 2006-09-20 (Released:2016-08-03)
参考文献数
22
被引用文献数
3

遠隔地の学校間で電子メール,電子掲示板,テレビ会議システムなどを用いて交流する学校間交流学習は,インターネットを用いた授業実践として広く取り組まれている.筆者らは,学校間交流学習における,学習者の活動プロセスと教師の学習環境設計に着目した授業設計モデルの開発を試みた.モデル開発の方法として,1)先行研究および構成主義の学習観に基づくモデル構築,2)実践経験者への調査によるモデルの精緻化,を行った.その結果,学習の活動プロセスを明確にする「枠組みモデル」と,設計の順序を示す「手順モデル」から構成した授業設計モデルを,学習論と実践経験者の知見を反映したものとして開発することができた.