著者
松野 悟之 岡山 久代 二宮 早苗 内藤 紀代子 森川 茂廣
出版者
看護理工学会
雑誌
看護理工学会誌 (ISSN:21884323)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.43-49, 2016-01-25 (Released:2018-02-28)
参考文献数
22
被引用文献数
2

骨盤底筋トレーニングのための体外式バイオフィードバック装置を用いて女性の骨盤底筋群の機能と腹圧性尿失禁の関連性を検討することを目的とした.147名の女性を対象に骨盤底筋群の最大筋力および収縮持続時間,尿失禁症状,体組成,一般属性を調査し,ロジスティック回帰分析を用いて各因子の腹圧性尿失禁の発症に対するオッズ比を算出した.結果,腹圧性尿失禁の発症に対する有意な要因として,分娩経験(オッズ比:2.694,95%信頼区間:1.058-6.859)および骨盤底筋群の収縮持続時間(0.861,0.777-0.954)が抽出された.今回,収縮持続時間の短縮も抽出されたことから,収縮持続時間に関与すると考えられる骨盤底筋群の遅筋線維が腹圧性尿失禁の防止に重要な役割をもつことが示唆された.骨盤底筋群を強化する際には,収縮持続時間の延長を促すことで腹圧性尿失禁の効果的な改善につながる可能性が示唆された.
著者
松野 悟之 岡山 久代 二宮 早苗 内藤 紀代子 森川 茂廣
出版者
看護理工学会
雑誌
看護理工学会誌 (ISSN:21884323)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.43-49, 2016

 骨盤底筋トレーニングのための体外式バイオフィードバック装置を用いて女性の骨盤底筋群の機能と腹圧性尿失禁の関連性を検討することを目的とした.147名の女性を対象に骨盤底筋群の最大筋力および収縮持続時間,尿失禁症状,体組成,一般属性を調査し,ロジスティック回帰分析を用いて各因子の腹圧性尿失禁の発症に対するオッズ比を算出した.結果,腹圧性尿失禁の発症に対する有意な要因として,分娩経験(オッズ比:2.694,95%信頼区間:1.058-6.859)および骨盤底筋群の収縮持続時間(0.861,0.777-0.954)が抽出された.今回,収縮持続時間の短縮も抽出されたことから,収縮持続時間に関与すると考えられる骨盤底筋群の遅筋線維が腹圧性尿失禁の防止に重要な役割をもつことが示唆された.骨盤底筋群を強化する際には,収縮持続時間の延長を促すことで腹圧性尿失禁の効果的な改善につながる可能性が示唆された.
著者
内藤 紀代子 岡山 久代 遠藤 善裕 森川 茂廣 高橋 里亥
出版者
びわこ学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年、女性の2~5割が腹圧性尿失禁を経験しており、生活の質を低下させている。その要因として妊娠・分娩による骨盤底の損傷等が指摘されている。そこで、本研究に置いて育児中の女性にとって簡便で負担が少なく、腹圧性尿失禁予防・改善効果の高いセルフケアを検証し、さらには、有効性の検証されたセルフケアの指導を行い普及の効果を調査した。結果、腹圧性尿失禁予防に重要な骨盤底筋力を高めるセルフケアは、サポートパンツであり、次いで骨盤底筋体操が有効であることが検証された。また、産後早期にセルフケア指導を行うことにより、指導を受けた対象の7割が長期的にも情報を活用していることが明らかになった。