著者
鯨 幸夫 前野 寿有 山口 順司 寺沢 なお子 木下 栄一郎
出版者
日本作物学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
no.47, pp.113-118, 2012-03-31

栽培環境を異にするヤブツルアズキを材料に用いて,土壌硬度や施肥量を変化させた栽培試験を行い栽培品種(大納言)と比較した.土壌硬度を高め3.5kg-NPK/10aの施肥を行うと成育量は増大した.成育地を異にするヤブツルアズキのITS領域およびrbcL領域のDNA解析を行った結果,葉身形状,茎の色等,地上部形態に明らかな差異が認められても遺伝子情報は全く同じであった.種子のポリフェノール含有量は栽培種よりヤブツルアズキの方が多い傾向が認められ,これは種皮比率が高い事が原因と考えられた.